【中国 次世代トヨタ】“CAMRY 智能領航版” 中国版G-BOOK

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【中国 次世代トヨタ】“CAMRY 智能領航版” 中国版G-BOOK
【中国 次世代トヨタ】“CAMRY 智能領航版” 中国版G-BOOK 全 26 枚 拡大写真

5月17日に中国で販売が始まった広汽トヨタ『CAMRY 240V G-BOOK智能領航』。中国で発売するトヨタブランドとしては初めてG-BOOK対応ナビゲーションを搭載したモデルだ。

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広汽トヨタ総経理助理の友山茂樹氏は、上海モーターショー直前におこなわれた智能領航版発表会の席上で「G-BOOKは安心・安全のための機能だけでなく、カーナビとの連動や渋滞情報など外部の情報の取り込み、さらに文字情報の読み上げ、e-CRBとの連携といった統合型のテレマティクスサービスを提供する点に特徴がある」と説明した。

日本ではカーナビの一機能として見られがちなG-BOOKだが、中国におけるそれは、各種の情報提供/ コンシェルジュ/エマージェンシーサービスを提供すると共に、『e-CRB』(evolutionally Customer Relationship Building)を構成する車載通信端末として、ディーラーとオーナーを繋ぐゲートウェイの役割も担っている。

◆中国版G-BOOKとは

中国でおこなわれるG-BOOKサービスのアウトラインを確認しておこう。

中国版G-BOOKでは、日本でサービスされているG-Link/G-BOOK mX Pro/G-BOOK ALPHA Pro同様にCDMA 2000 1xの通信モジュール「DCM」(Data Communication Module)を内蔵。提供サービスは渋滞回避のGルート探索(当面は上海・北京・広州・深玔の4都市で利用可能)、情報提供、リモートダイアログ、緊急通報、ロードアシスタントサービス、盗難通知及びリモートメンテナンスなどが含まれる。車両の登録から2年間はサービス利用料が無料だ。なお、日本のG-BOOKで提供される地図更新や音楽のダウンロードサービスについては対応していない。

レクサス向けに09年初頭より導入(中国でのサービス名称は「G-BOOK」のまま)が始まり、『IS300』/『IS300C』、『RX350』 /『RX450h』の2車種4モデルに搭載されている。トヨタブランドとしては5月発売のカムリ智能領航版が初の搭載モデルとなる。

上海での発表会の後、中国各地から集まったメディア向けの懇談会の席上、現地メディアにG-BOOKについて感想を聞く機会があった。そこではカーナビと2年間の通信費込みの利用料込みで3万元(40万ほど)は安いという評価とともに、「G-BOOKのサービスで一番関心があるのは盗難通知、次は渋滞回避のG ルート検索だ」(雲南省昆明の新聞『都市時報』丁一氏)と注目の機能について語ってくれた。

また、彼らはオペレーターとハンズフリーで会話することでカーナビの操作やコンシェルジュ、緊急時のヘルプ、故障時の入庫案内などが行えることを「高級/上級のサービス」と受け止めている。

日本では通信モジュールこそつかないが、トヨタはG-BOOKサービスを全車種に展開し、ヤリス(ヴィッツ)のような低価格車でも利用できる。このことを中国の記者に伝えると、「中国ではヤリスなど低価格車には搭載する必要はない。高級車オーナーへの特典にするべきだ。ヤリスでも利用できるとなるとカムリオーナーの満足感を損なってしまう。もったいない」(同丁一氏)との答えが。この言葉からもG-BOOKがトヨタ高級車のキラーサービスになるという評価を現地メディアが与えていることがわかる。

◆リモート診断機能でSMBと連携

高級感がある情報サービス&安心安全サービスとして受け止められているG-BOOKは、ディーラー側から見るとそれだけの付加価値にとどまらない。

中国版G-BOOKでは、オイルなどの消耗品の交換時期や定期点検などの時期がくると、リモートメンテナンスメールをナビ画面上に表示。また警告灯が表示された際に、G-BOOKよりオペレーターセンター(広汽トヨタが設置)を経由してディーラーの担当者に直接連絡をとることも可能だ。リモート診断機能により通信時に故障箇所がディーラーの担当者に伝えられ、 修理が必要と判断された場合はSMB(Service Management Board)により入庫予約ができる。

別記事(「入庫と作業が“視える化” BP工場」)でも説明したように、ディーラーにおいては新車販売以上にサービス部門の利益貢献度が高い。点検の勧誘による定期的な入庫を勧め、車両状態を把握して万が一のトラブル時にはタイムラグのない処置をおこなう。ディーラーにとってはサービス入庫の促進と接触機会アップ、メーカーにとっては顧客満足度の向上によって代替・買い増し需要の掘り起こしを支援するというメリットが狙えるというわけだ。

ディーラーによる新車売りっぱなしビジネスから脱却し、販売後も顧客とのリレーションシップを維持するのがe-CRBの目的だ。ならば販売したクルマに通信モジュールを載せて顧客が無意識なうちにクルマのODOメーターや消耗品アラートを把握して、顧客に対し的確にアプローチできるテレマティクスは、もはやe-CRB端末だと言っても過言ではない。

トヨタのテレマティクスは、CRM型ビジネスモデルを内包し、カーナビ型情報端末としてセキュリティやヘルプ機能などの安全装備も兼ねることでユーザーに価値をアピールする。ここでも豊田新社長が目指す新ビジネスモデルは明白なのだ。

顧客のカーライフ全般にわたり継続的にコンタクトする役割が与えられているG-BOOKはトロイの木馬だ。この通信モジュール装着車が普及した数年後のビジネスにディーラー/メーカーは大きな期待を寄せている。

《北島友和》

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