英国エイボンタイヤは、19日に米国コロラドスプリングスで開催される「パイクスピーク・ヒルクライム」に、最大出力1150psのフォード『RS200』で参戦すると発表した。
パイクスピーク・ヒルクライムは、世界で最も有名なヒルクライムレース。全長19.3kmのコースを一気に駆け上がり、タイムを競う。標高はスタート地点が2877mで、ゴール地点が4300m。標高差1423m、コーナー数156、路面は一部未舗装路という過酷なモータースポーツだ。
エイボンタイヤは、英国エセックスに本拠を置くマッハ2レーシングと協力し、フォードRS200をフルチューン。ギャレット製ターボとハイオクタンガソリンの組み合わせにより、最大出力950psを発揮するが、今回のパイクスピークでは、燃料に70リットルの亜酸化窒素ガス(いわゆるニトロ)を追加。最大出力1150psという怪物マシンに仕上がった。
ドライバーは英国ラリークロス選手権で、1987 - 88年、2度のチャンピオンに輝いたマーク・レニソン選手。同選手は、「マシンの状態や天候が良ければ、10分の壁を切ることも充分可能」と自信をのぞかせる。
ちなみに、これまでの記録は日本の「モンスター」こと、田嶋伸博選手が、2007年にスズキ『XL7』で叩き出した10分1秒408。エイボンタイヤは、この記録更新を狙っている。