米国EVメーカーのテスラ、パワートレイン新工場建設へ

自動車 ビジネス 企業動向
米国EVメーカーのテスラ、パワートレイン新工場建設へ
米国EVメーカーのテスラ、パワートレイン新工場建設へ 全 7 枚 拡大写真

米国テスラモータースは18日、カリフォルニア州パロアルトに、新しいパワートレーン工場を建設すると発表した。米国政府の低金利融資を利用して、新工場を開設する。

米国エネルギー省は6月23日、フォード、日産、テスラの3社に総額80億ドル(約7570億円)を低利融資すると発表。3社はこの資金を元に、環境対応車の開発を促進することになった。

米国政府の融資は、2007年12月に成立した新エネルギー法に基づくもの。米政府は総額250億ドル(約2兆3650億円)の予算を計上し、次世代環境技術の開発を行うメーカーを支援すると発表していた。これに対して、フォード、日産、テスラが融資を申請。3社の申請が認められ、融資が実行された。

テスラへは4億6500万ドル(約440億円)を融資。テスラはこの資金を元に、2011年に発売予定の4ドアEVスポーツカー、『モデルS』の組み立て工場をカリフォルニア州内に建設。さらに同州パロアルトに、新しいパワートレーン工場を着工する運びとなった。

新パワートレーン工場では、同社の『ロードスター』『モデルS』用のリチウムイオンバッテリーを生産。テスラはすでに提携関係にあるダイムラー向けに、スマート『フォーツーed』用のリチウムイオンバッテリーを供給した実績があり、新工場で生産するバッテリーは、他社への販売も計画されている。

新工場は2011年に稼動予定。順次生産数を増やしていき、2013年には年間3万ユニットの生産を目指す。従業員は約350名を雇用し、最大650名まで増員できるという。

テスラのイーロン・マスクCEOは「シリコンバレーのスタンフォードリサーチパークは、新工場にとって最高の立地条件。年内にはサンカルロスの本社も、ここに移転する予定」と語り、パロアルトがお気に入りの様子だ。

現在、世界で唯一、高速道路を走行できる性能を備えた市販EVがテスラロードスター。すでに700台以上がデリバリーされているが、パワートレーン新工場が稼動する2011年には、4ドアEVスポーツのモデルSも発売される。モデルSの価格は、米国政府の補助金を利用すれば4万9900ドル(約472万円)からとなり、富裕層を中心にEVの普及に弾みが付くことが予想される。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  2. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  3. セリカに次ぐ「リフトバック」採用のカローラは、50年経ってもスタイリッシュ【懐かしのカーカタログ】
  4. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  5. 「内装は100点満点」フランス生まれの新型プレミアムハッチ『DS N°4』にSNS注目!「いい、凄くいい」の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る