日産とクライスラー、提携を白紙撤回

自動車 ビジネス 企業動向
日産とクライスラー、提携を白紙撤回
日産とクライスラー、提携を白紙撤回 全 10 枚 拡大写真

日産とクライスラーグループは26日、OEM車の相互供給を主体とした事業提携を解消すると発表した。4月30日にクライスラーがフィアットと資本提携したのを受けて、両社が戦略の見直しを行った結果である。

クライスラーと日産は2008年1月、OEM車の相互供給を軸とした事業提携で合意。日産はクライスラーに対して、小型セダンの『ティーダラティオ』を納入し、2010年からはグローバルで販売する小型車をOEM供給する計画。また、クライスラーは日産に2011年から、ピックアップトラックのダッジ『ラム』を、次期日産『タイタン』として供給することが決定していた。

両社のOEMビジネスの第1弾として、2008年10月、クライスラーは新型ダッジ『TRAZO』(トラーゾ)を発表。トラーゾは日産ティーダラティオのOEMバージョンで、今年の半ばから、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイの南米諸国で販売されている。生産は北米向け日産『ティーダ』(現地名『ヴァーサ』)と同じ、日産のメキシコ工場で行う。

今回の提携の解消は、クライスラーが4月30日、日本の民事再生法に当たる連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請し、同時にフィアットと資本提携すると発表したのを受けたものだ。クライスラーが将来発売する新型車の多くが、フィアットと車台を共用化することになっており、クライスラーは日産との提携を見直す必要に迫られていた。

なお、日産の関連会社のジヤトコは2004年から、クライスラーにトランスミッションを納入しているが、この関係については継続される。

日産とクライスラーは、「提携解消が両社にとって最高の選択肢」との共同声明を発表。両社の協力関係は、わずか1年あまりで幕を閉じることになった。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.7mでコンクリートブロック付き、道幅は5mあるけど?…東京都板橋区
  2. ニックネームは“赤いコスモ”、50年前に登場した2代目ロータリースポーツ【懐かしのカーカタログ】
  3. 【レンジローバー ヴェラール 新型試乗】ああ、紛うことなくレンジローバーだ…島崎七生人
  4. ダンロップのオールシーズンタイヤが安く買えるようになる?…独占禁止法の疑い
  5. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る