三菱重工、ベトナム工場で737フラップを生産

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三菱重工業が、ベトナムの首都ハノイに設立した民間航空機生産会社「MHIエアロスペース・ベトナム」(MHIVA)の生産工場が竣工し、ボーイング「737」向けフラップの本格的な生産を開始したと発表した。

ベトナムで航空機の部位を生産・出荷するのはMHIVAが初めて。現地の低い労働コストを活用して競争力のある製品を供給する。出荷された737フラップは、米国ボーイング社のワシントン州にあるレントン工場に納入する。

MHIVAは、民間航空機用コンポーネントの構造組立を手掛ける三菱重工の100%子会社で、2007年12月に設立した。ハノイ中心部から北西16kmのタンロン工業団地に建設を進めてきた生産工場が竣工した。

新工場は敷地面積が1万9100平方m、建屋面積が4500平方m。作業が容易な737フラップの組立から手掛け、現地工場でのレベルアップに合わせて徐々に生産部位を拡大していく計画だ。仕上がった737フラップは当面、塗装と最終検査のため、三菱重工の名古屋航空宇宙システム製作所に搬入された後、米国へ納められるが、生産が軌道に乗れば、MHIVAから直接納入する。

従業員は50人体制でスタートし、事業規模の拡大に合わせて増員する。ベトナムで採用した従業員は、名古屋航空宇宙システム製作所で11か月間、語学と航空機部品の製作の研修を行い、737フラップの組立を習得した。

三菱重工がベトナムでのフラップを生産するのは、既存のメタル部位組立を労働コストの安い海外へシフトし、国内は高付加価値事業に注力していくのが狙い。今回、737フラップの組立・出荷が順調に滑り出したことから、今後、メタル構造など既存部位組立を主業務とする海外拠点と、複合材など高度な技術を必要とする高付加価値事業に取り組む国内拠点を機動的に連携させていく。

《レスポンス編集部》

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