【フランクフルトモーターショー09】ルノー Zoe 斬新なアプローチの小型EV

自動車 ニューモデル モーターショー
【フランクフルトモーターショー09】ルノー Zoe 斬新なアプローチの小型EV
【フランクフルトモーターショー09】ルノー Zoe 斬新なアプローチの小型EV 全 8 枚 拡大写真
ルノーは15日、『Zoe Z.E.コンセプト』を発表した。Z.E.とはゼロエミッションの略。スタイリッシュなクーペボディのEVで、セカンドカー需要を満たすEVを提案する。

ルノーが今回のフランクフルトで発表した『フルエンス Z.E.コンセプト』は、ファミリー向け4ドアセダンのEV。一方、Zoe Z.E.コンセプトは、通勤や通学、買い物などの利用を前提に開発した街乗りEVで、セカンドカーとしての需要を狙っている。

パワートレインは、フルエンス Z.E.コンセプトと共通。モーターはフロントアクスル近くに配置され、最大出力95ps、最大トルク23kgmを発生する。2次電池はリチウムイオンバッテリーで、リアにレイアウト。最大160kmをゼロエミッション走行できる。最高速は140km/hと実用性にも不足はない。

充電は3種類の方法を用意。「スタンダード」は家庭用のコンセントから行うもので、充電時間は4‐8時間。充電ステーションなどで実施する「クイックチャージ」は、約20分。ルノー日産連合が主体となって開発した「クイックドロップ」システムは、約3分での急速充電が可能だ。

Zoe Z.E.コンセプトは、大人4名が乗車できる室内空間を斬新なフォルムでまとう。ボディは2ドアクーペのように見えるが、後部にもドアを備えており、ルーフ部分をヒンジにして上方へ開く。これは後席へのアクセス性を高めるためのアイデアだ。

ルーフにはソーラーパネルを装備し、ここで得られた電力をエアコンなどに利用。ヘッドライトやテールランプにはLEDを使用し、リアには90km/hでせり出すスポイラーを装備した。ボディ両サイドのエアインテークは、バッテリー冷却のためのアイテムだ。

ボディサイズは全長4100×全幅1840×全高1516mm、ホイールベース2605mm。『メガーヌ』の5ドアハッチバック(全長4295×全幅1808×全高1471mm、ホイールベース2641mm)と比較すると、Zoe Z.E.コンセプトの短くワイドなプロポーションが際立つ。

室内も斬新なアプローチにあふれる。シートの座面は石をモチーフにしており、前席シートバックは天井につながっている。インパネ最上段のモニターには、ナビゲーションや最寄りの充電ステーション、最新交通情報、バッテリーやモーターなどの状態を表示。その下のダッシュボードには透過式のスイッチを配置した。

Zoe Z.E.コンセプトの考え方は市販車に生かされ、2011年に市場投入予定。ルノーのカルロス・ゴーン会長兼CEOは「2020年にEVは世界の新車販売の10%を占める」との見通しを明らかにしており、日産ルノー連合のEV開発は、さらに加速度を増しそうだ。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ダイハツ『ムーヴ』開発責任者が語る、スライドドアを採用した「3つの理由」
  2. 「本気の電動二輪が出てきた」ホンダ初のフルサイズEVバイク『WN7』発表にSNS沸く
  3. 「じゃじゃ馬っぽくていい」ホンダ『ヴェゼル RS』先行公開に早くも反響! デザインと性能に注目
  4. ヤマハの3輪スクーター『トリシティ』が進化! SNSでの注目は「デザイン」と「屋根が付くか」
  5. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る