【東京モーターショー09】ホンダのEVはこう…EV-N

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【東京モーターショー09】ホンダのEVはこう…EV-N
【東京モーターショー09】ホンダのEVはこう…EV-N 全 8 枚 拡大写真

「HELLO!(Honda Electric mobility Loop)」をキャッチフレーズに、クルマの電気化による“脱石油”の未来像を示すホンダブース。コンセプトカー『EV-N』は、その主役となるEV(電気自動車)についてのホンダの新しい提案だ。

メインコンセプトは「人とクルマのやわらかい未来」。モデル名はホンダが初めて作った4人乗り乗用車『N360』から取ったもので、新世代EVの第一歩という意味合いが込められている。全長の短いコロリとしたスタイリング、レトロモダンを感じさせるヘッドランプからフェンダーにかけてのデザインなども、一見N360をイメージさせる。

一方で、角のない柔らかな曲面でクルマ全体が構成されるなど、デザイン文法は最先端。張りを持たせながらもクルマとしての硬さを感じさせないソフトな曲面は、前回の東京モーターショーに出品された燃料電池車『PUYO(ぷよ)』と共通する技法だという。

メインコンセプトは「普及」。生活に融け込むクルマの形、機能、さらに価格競争力など、多角的に工夫が盛り込まれている。原動機は電気モーターだが、左右の車輪に独立して仕込むインホイールモーターではなく、1個のモーターの出力をデファレンシャルギアで左右輪に配分するという、今日のクルマのスタイルを踏襲する。現時点ではそれが圧倒的に低コストだからだ。

ボディ外寸はその1モーターEVの動力機構と4人乗りの空間を、衝突安全性確保を想定しながらミニマムサイズでパッケージングした大きさ。全幅は今日の軽自動車と同等だが、全長は2860mmにまで切り詰められている。

インテリアは生活にフィットする、無駄な装飾のないすっきりとして心地よい空間を目指してデザインされた。メーター類は薄型の液晶ディスプレイに表示されるが、インターフェースのデザインは今日の市販車から乗り換えても普通に理解可能なものとされている。

またドライバーと歩行者、ドライバーとマイカーが有機的にコミュニケーションを図る新機能も実装。フロントグリル、サイドミラー、リアゲート内蔵のランプが「起動」「終了」など、EVに与えられたコマンドを表現する。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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