【スーパー耐久 第7戦】決勝…Z対決を制したのは10号車の田中哲也組

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優勝した10号車「Y.K.M. ADVAN Z」。33Zのレース用車両「380RS-C」。(C) スーパー耐久機構。写真提供:スーパー耐久機構
優勝した10号車「Y.K.M. ADVAN Z」。33Zのレース用車両「380RS-C」。(C) スーパー耐久機構。写真提供:スーパー耐久機構 全 8 枚 拡大写真

スーパー耐久シリーズの第7戦が、11日に宮城県仙台ハイランド・レースウェイで開催された。総合優勝は、ST-1クラスの横溝直輝/佐藤公哉/田中哲也組の10号車「Y.K.M. ADVAN Z」。

1DAY開催のため、決勝は予選の約3時間後にスタート。フロントローを独占した柳田真孝(チームメイトは谷口信輝とファリーク・ハイルマン)の1号車と、片岡龍也(チームメイトは吉田広樹とジョハン・アズミ)の28号車の「PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE」がいつもの如く飛び出していく。

しかし、20周目に28号車がストップ。ブレーキセンサーの異常で危険な状況だったため、片岡がやむなく止めた次第だ。一方の1号車はそのまま逃げ続けるが、ハイルマンに交代してわずか4周後の47周目にこちらもトラブルに襲われる。フライバイワイヤートラブルで、まともに走らないという事態に。それでもハイルマンは6周もロスしながらも必死にピットへ1号車を導き、修理開始。

17周遅れとなったが、復帰することに成功し、規定周回を満たせたことから、最終的にクラス3位15点を獲得している。この15点は大きく、諦めなかったハイルマンの殊勲といっていいだろう。

めったにない『Z4M』2台の戦線離脱を受けてトップに立ったのが、前嶋秀司の35号車「asset.テクノファーストZ」の(チームメイトは佐々木雅弘と藤井誠暢)。しかし、そこへ予選15番手スタートと出遅れ、なおかつピットスルー・ペナルティもこなしながらヒタヒタと迫ってきたのが横溝の10号車。同レースではなかなか見られない、日産『Z33型フェアレディZ』同士による総合トップ争いとなった。

なお、同じZ33でも型式は異なり、35号車の型式は「CBA-Z33」だが、10号車は「380RS-Competition」。前者は市販車だが、後者はプロダクションレース専用車両で、レースエントラント向けに受注生産してNISMOが直接販売を行っている。ノーマル状態だと100馬力近い差があり、Z対決とはいえ10号車の方が断然有利という状況だ。

結局、その性能差はいかんともしがたかったようで、62周目に10号車がトップを奪取。さらに、ピットストップでも10号車陣営の方が早く、さらに差を広げた形でチェッカーとなった。10号車は、5月に宮城県スポーツランドSUGOで行われた第2戦でも勝利しており、東北で強いところを見せた。

ST-1クラスのランキングは、1号車がハイルマンの殊勲で15点を加点したことから、103点でトップをキープ。リタイヤしていたら88点のままで、10号車が今回87点まで上げてきたので、今シーズンの王座争いは完全に最終戦次第で勝った方が王座となっていたところである。なお、28号車は無得点で71点のままのために3位に転落。終盤2戦は通常の2割増しのボーナスポイントが入るため、そこで無得点だったのは非常にいたかったといえよう。

ST-2クラスは峰尾恭輔/村田信博/高木真一組の3号車「ENDLESS ADVAN CS-X」(総合3位)が、ST-3クラスは平中克幸/吉本大樹/松浦孝亮組の5号車「5ZIGEN NSX」(総合7位)、ST-4クラスは市嶋樹/小幡栄/中子修組の95号車「SPOON S2000」(総合13位)がそれぞれ優勝している。ランキングのトップはどのクラスも今回の勝者で、それぞれST-2クラスが3号車(10点差の89点)、ST-3クラスは5号車(15点差の86点)、ST-4クラスは95号車(1点差の86点)となっている。

次回最終第8戦は、11月28日・29日にツインリンクもてぎのオーバルコース・スーパースピードウェイで開催。

《デイビー日高》

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