今年6月、福島県いわき市内の常磐自動車道上り線でトラックを居眠り運転し、工事作業員6人を死傷させたとして、自動車運転過失致死傷罪に問われた42歳の男に対する判決公判が13日、福島地裁いわき支部で開かれた。裁判所は禁固7年の実刑を命じている。
問題の事故は今年6月23日午前10時ごろ発生した。いわき市三沢町沼平(N36.54.8.8/E140.45.17.2)付近の常磐自動車道上り線で、車線規制を実施して行われた道路補修工事の現場に普通トラックが突っ込んだ。この事故で男性作業員4人が即死。2人が軽傷を負った。警察はトラックを運転していた42歳の男を自動車運転過失致死傷の現行犯で逮捕。検察は事故が居眠り運転によって発生したと判断。後に同罪で起訴している。
13日に行われた判決公判で、福島地裁いわき支部の高原章裁判官は「被告は眠気を感じながらも、運転中に収まるだろうと安易に考えたが、結果として仮眠状態に陥り、本件事故を起こした」と指摘した。
また、「被告は運転者として最も基本的な注意義務を怠っており、その過失は重大」とも指摘。反省の態度を見せていることには一定の評価を行いながらも、「それを最大限に考慮したとしても、6人死傷の事実は大きく、この判決が相当である」として、被告に対して禁固7年の判決を言い渡している。