BMW、ランツフート鋳造工場をゼロエミッション化…無機バインダーを採用

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ランツフート工場
ランツフート工場 全 8 枚 拡大写真

BMWグループは、ランツフート工場を2010年から、世界初の排ガスゼロの砂中子を用いた鋳造施設として操業する。

ランツフート工場での砂中子式の軽合金製鋳造では、重力ダイカスト製法に従来の有機バインダー(粘結剤)の代わりに、実質的に有害ガスがまったく発生しない無機バインダーを採用する。この画期的な新製法の導入により、軽合金鋳物の製造過程で発生する排出ガスを98%削減できる見通し。これによってランツフート工場は現在使用している排ガス処理システムを2010年までに完全廃止する予定。 

ランツフート工場では、シリンダーヘッドやクランクケースなどのエンジン・コンポーネント、ボディ部品など、約4万5000tのアルミニウムとマグネシウム製品を年間180万個鋳造している。

鋳造製品の約半分は砂中子式の重力ダイカスティングで製造する。砂中子式軽合金鋳造では日量約120tの砂を使用するが、そのうちの90%を再利用する。試験的な導入段階を経た後、この無機バインダーを用いた鋳造技術で全エンジン・コンポーネントを量産する。

無機バインダーは水溶性アルカリケイ酸をベースとしているので、資源消費の大幅な削減につながる。また、無機砂中子式鋳造製法の導入にともない、鋳造機材と工場内の設備面も改善される。

《レスポンス編集部》

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