10月22日発売のXbox 360用の人気レースゲームのシリーズ最新作「フォルツァ モータースポーツ 3」(税込み7140円)。Xbox 360専用のレースゲームとしては、フラッグシップ的な存在だ。
そのシニアゲームデザイナーを務める米Turn10社所属の日本人クリエイター・谷口潤氏へのインタビューの第2回。今回は、前作で「痛車デザインツール」としてブームを起こすきっかけとなったペイント機能について伺ってみた。大幅に機能が強化されているという。
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----:走る以外にもさまざまな形で「クルマやレースを楽しめる」のが、FM3の特徴であることがわかりました。前作で「走らずにクルマのデザインばっかりしていた」プレイヤーが何人もいたということですが、クルマのカラーリングやデザインなどを行なえるそのペイント機能も大幅に強化されていると伺いました。教えていただけますか。
谷口氏:ペイント機能で何よりも大きく変わったのは、デザインのみをオークションに出品できるようになったことですね。前作では、デザインしたクルマそのものをオークションに出品する形でしたので、手元に残しておきたい人は出品するのを諦めるか、もう1台同じクルマを購入して同じデザインをするしかありませんでした。今回はデザインのみを出品できるので、自分でデザインしたクルマをコレクションしておけます。
----:なるほど! それはペインターの方々にとっては非常にありがたいですね。前回もスクリーンショットで残しておくという方法はありましたが、やはり実際にクルマを残しておける方が何かといいですし。
谷口氏:しかも、デザイン丸ごとの出品だと、同じ車種を購入したプレイヤーじゃないと落札しても利用できないのですが、デカール(ステッカー、バイナル)単位でも出品できるようにしてあります。デカールですから、どのクルマだろうと貼り付けられます。
----:それも革命的ですね! 同じステッカーを貼り付けて同じチームとして活動したいような場合も、非常に簡単になったということですね。
谷口氏:メーカーとか車種とかに関係なく、デカールを貼れますので、デザイン的に同じような雰囲気にまとめやすくなったはずです。チームも組みやすいのではないでしょうか。
----:アニメキャラのステッカーを出すプレイヤーも何人もいそうです。それによって、同じ美少女キャラクターを愛好する痛車軍団がいくつも結成されそうです(笑)。デザインも落札数が増えるとペインター(デザイナー)としてのランキングが上がっていくわけですね?
谷口氏:そうです。ワールドワイドなペインターになれます。フォトグラフやムービーも同じで、それだけ人気を博することができれば、ワールドワイドのランキングでその人の順位が上がっていくというわけです。
----:フォトグラフやムービーも、現実にはあり得ないアングルから撮影したりとか、どのコースのどのコーナーでなんてロケーションを考えたりするのが非常に楽しそうです。本当にFM3は走らなくてもクルマやレースを楽しめるんだと感じます。
(続く)