サーブ売却、突然の白紙撤回…なぜだ?!

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GMは24日、スウェーデンのKoenigsegg(ケーニグセグ)社と合意していたサーブブランドの売却契約が、白紙撤回されたと発表した。詳しい理由は明らかにされていない。

GMとケーニグセグ社は2009年6月、サーブブランドの売却に関して暫定的に合意。ケーニグセグ社は、スウェーデンのスーパーカーメーカーで、1996年に『CC』、2006年に『CCX』を発売した。4.7リットルV8ツインスーパーチャージャー(806ps)を搭載し、0 - 100km/h加速3.2秒、最高速395km/hという世界最高峰の性能を発揮する。E85バイオエタノール燃料対応の『CCXR』では、その最大出力は1018psに到達している。

ケーニグセグ社は、同じスウェーデンメーカーということもあり、サーブブランドの買収に名乗り出た。GMとケーニグセグ社は8月、サーブブランドの売却に関する正式契約を締結。EIB(欧州投資銀行)がスウェーデン政府の信用保証を受けた上で、新生サーブに6億ドル(約540億円)を融資することが決まっていた。

ところが11月24日、この契約が白紙撤回。詳しい理由は明らかにされていないが、GMのフリッツ・ヘンダーソンCEOは「今回の決定には大変失望している。この数か月間、多くの関係者がサーブの未来に向けて努力してきた。非常に残念」とコメント。このコメントは、ケーニグセグ社側からの申し出により、契約が破談になったことを示唆している。

気になるのは今後のサーブの行方だ。2009年9月、米国大手ディーラーのペンスキー社は、GM傘下のサターンブランドの買収交渉から撤退。この時、GMは即時にサターンブランドの廃止を決定している。

しかしサーブについて、GMのヘンダーソンCEOは「突然の契約解除に当惑しているが、我々は次のステップに進まなければならない。来週には新しいプランを公表できると思う」と語っている。ケーニグセグ社に代わる交渉相手がいると見るべきだろう。

果たして、サーブの新しいオーナーは誰なのか。同じスウェーデンのボルボの売却では、フォードは中国の吉利汽車(ジーリー)に優先交渉権を与えたが、サーブもまた、中国企業なのだろうか…。

《森脇稔》

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