【トヨタ マークX 試乗】つらぬいた男のセダン…岩貞るみこ

試乗記 国産車
マークX 新型
マークX 新型 全 6 枚 拡大写真

セダン不調といわれて久しい昨今、『マークX』の立ち位置は微妙だ。『クラウン』ほどオヤジじゃなし、『カローラ』は有り得ないし、かといってBMWは買えないし。失礼覚悟で言うと、どっちつかずの落ち着き先というイメージで、ゆえに乗り心地も万人受け狙いのチャラさが際立つものだった。

【画像全6枚】

だけど新型。思わずうなった。なんだこの気骨感あふれる手ごたえは? じわりと確実に踏み込んではじめて反応するアクセル。パワステにいたってはずしりと重く、「いやあ、最近は女性に気に入られないと売れないんスよ」というヘラ男の意見を真に受けたら、絶対につくらない手ごたえ感である。だって私、重くていやになっちゃったもん。
  
重い。たしかに重い。でもそれが心地いいのは、まちがいなくこのクルマが走りのいいセダンという軸をぶらさずに、きちんと作り上げてきたからだろう。そう思うとのびやかで存在感のあるデザインも、色気が倍増してみえる。ユーザーに迎合か、コンセプトをつらぬくか。男のセダンは、後者であるべきだと、マークXを見て痛感している。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト
1962年横浜市出身。いま一番購買力があるとされるアラフィー世代を代弁する軽妙な論調に定評あり。交通安全啓蒙に力を注ぐほか、子供たちに命の大切さを伝えるノンフィクション作家としても活動。近著に『ハチ公物語 - 待ちつづけた犬 -』(講談社青い鳥文庫)。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

レスポンス公式TikTok

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「カッコ良すぎ」黒い三菱『アウトランダーPHEV』にSNSも注目! 価格については「気絶しそう」の声も
  2. 新型ホンダ『CR-V』発表に「おかえり!」「カッコいい」など反響、最注目の価格は…
  3. スズキは『モンスターハンター』とコラボ!『ジムニーノマド』&『DR-Z4S』カスタムほか、計9台を出展…東京オートサロン2026
  4. 都市型小型3輪EV「Lean3」、ベクターのOS「MICROSAR Classic」採用
  5. VW『ポロ』、次世代で完全電動化! 量産型デザイン先行公開
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る