新型日産『フーガ』のインテリアは、先代以上に高級感を意識してデザインされている。デザイン本部プロダクトデザイン部の小田島貴弘さんは、メーターの表現にもその高級感は表れているという。
「多分初めてではないかと思うのですが、わざわざスピードメーターとタコメーターとの間に10度の角度(屏風のような形)をつけているのです。視認性が良くなることは多少ありますが、それよりも、造形に立体感が出ます。ドライバーオリエンテッドな雰囲気によって、このクルマの充実感、奥行き感を表現するのです」
また、他にもメーターには特徴がある。「メーターの目盛り(数字ではなくその外側についている目盛り)についても、クリアのアクリルがキラッとクリスタル感が出るように立体的になっていますし、数字も立体としています」。
さらに続けて「そのベース部分が、ピラミッドテクスチャといって、小さな四角錘がいっぱい並んでいます。夜にならないとわかりにくいのですが、メーターリングの内側に、ブルーパープルの間接照明が横からぼんやり漏れるようになっていて、そのピラミッドテクスチャに横から光があたります。直接ギラッと光るのではなく、“艶”の雰囲気を表現をしているのです」という。
小田島さんは「ここはがんばっていろいろやりました。この光も漏れ方を調整するのは凄く大変で、この時点でやれることは全てやり切りました」と仕上がりに自信を見せた。