世界でただ1人しか存在しないことで有名な「渋滞予報士」の原山哲郎氏。同氏が渋滞の発生原因と、それに伴うNEXCO東日本の対策、利用者へのお願いを語った。
原山氏は、「主な渋滞の発生原因は2つ。サグ(下り坂から上り坂への変化点)・上り坂での無意識の速度低下とインターチェンジ(IC)合流部での速度低下によるものです。代表地点としては、東北自動車道上り矢板IC付近と関越自動車道上り花園IC 渋川伊香保ICですね」
「サグ・上り坂では、速度低下による後続車のブレーキの連鎖で。ICでは、合流の際の速度低下により、後続車のブレーキの連鎖で渋滞し、それを回避しようと隣の車線へ逃げても逃避先の車線で交通量が増加し同様の結果を招いてしまうのです」と語った。
NEXCO東日本では、このような原因で発生した渋滞を解消させるため、車線数の増加や付加車線の設置、加速・減速車線の延伸などを行っている。ほかにも、渋滞予測情報の提供やLED表示板による速度回復情報の提供も行っている。速度低下には“速度回復願います”などのLED表示板でドライビングテンションの低下を防ぎ、IC合流部での追い越し車線集中を走行車線に留まらせることにより渋滞の発生を防止する。
しかし、こうした設備面での対策には莫大な費用が掛かるため原山氏は「渋滞予測情報を活用し、なるべくピーク日を避けていただきたいと思います。お客様のご理解とご協力が必要です」と述べた。