ダッジ バイパー、ラグナセカで市販車最速

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バイパー SRT10 ACR
バイパー SRT10 ACR 全 4 枚 拡大写真
クライスラーグループは、ダッジ『バイパー』の最強仕様「SRT10ACR」の2010年モデルを、ラグナセカレースウェイに持ち込み、タイムアタックを実施。1分33秒915という市販車最速タイムをマークした。

2010年モデルのバイパーSRT10ACRは、12月2日に開幕するロサンゼルスモーターショーで初公開予定。従来モデルからの変更点は、6速MTのショートストローク化と5速のギアレシオの変更(0.74から0.80)。これは高速域での加速やストレートでの伸びを高めるための改良である。

さらに、リアウィングとボディエンドプレートの形状を小変更。エアロダイナミクス性能がアップし、有効なダウンフォースを獲得する。これにより、最高速は従来よりも6kmプラスの296km/hを実現する。

8.4リットルV10エンジンに変更はなく、最大出力600ps、最大トルク77.5kgmを発揮。0-96km/h加速は4秒以下と、世界トップレベルにある。

クライスラー社内の高性能車開発を担当する部門、SRT(ストリート&レーシング・テクノロジー)は、この2010年モデルを米国カリフォルニア州モンテレーの有名サーキット、ラグナセカに持ち込み、タイムアタックを敢行。2010年モデルの性能を確認することとなった。

ラグナセカでは2008年、08年モデルの『バイパーACR』がタイムアタックを行い、1分35秒117の当時最速記録をマーク。ところが、2009年8月、米国の新興メーカーが作るスーパーカー『デヴォンGTX』が、1分35秒075の記録でバイパーを上回った。

今回のタイムアタックでは、この記録更新が目標に据えられた。2010年モデルのバイパーSRT10ACRのステアリングを握ったのは、SRTの開発責任者、クリス・ウィンクラー氏だ。

全長3.6kmに11のコーナーを擁するテクニカルコース、ラグナセカを、バイパーSRT10ACRは猛アタック。その結果、1分33秒915という、デヴォンGTXのタイムを1.1秒以上も上回る新記録を達成した。

バイパーは2010年、ファイナルモデル500台を生産し、後継スポーツカーに道を譲る。ラグナセカで市販車最速タイムを更新したSRT10ACR。バイパーの有終の美を飾るにふさわしいモデルといえそうだ。

《森脇稔》

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