気になるニュース・気になる内幕…今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップ、内幕を分析するマスメディアクルージング。
2009年12月18日付
●COP15先進国年9兆円拠出案、米、途上国に参加迫る(読売・1面)
●ホンダ、インドへ低価格車、来年末にもシェア争い激化(読売・10面)
●定昇凍結、議論の用意、春闘指針案、経団連「賃金より雇用」(朝日・11面)
●エコカー補助、アメ車も!「排除している」対日要求強まる(産経・9面)
●「トヨタすべって転ぶ」英誌エコノミスト、巻頭で特集(産経・9面)
●算定税率混乱余波、需要見通し先送り、自工会(産経・11面)
●「暫定」廃止し税率維持、政府“看板掛け替え”検討(東京・1面)
●全トヨタ労連、ベア要求せず、春闘方針固める(東京・8面)
●ホンダが新型軽トラ、値下げで「軽2強」追撃(東京・9面)
●「暫定税率廃止を」自工会会長が強調(東京・9面)
●新興国モデル広がる、アジア需要開拓(日経・1面)
●トヨタの家庭充電型ハイブリッド車、サークルKサンクス導入(日経・13面)
●小林がザウバー入り、来季F1正ドライバー起用(日経・37面)
ひとくちコメント
英国の有力経済誌『エコノミスト』最新号で「トヨタ自動車」をレポートした巻頭特集が話題を呼んでいる。
きょうの産経にも取り上げられているが、表紙のタイトルは「Toyota slips up」、直訳すれば「トヨタ すべって転ぶ」。業績不振と米市場での大量無償交換に頭を痛めるトヨタの大特集で、ゼネラル・モーターズ(GM)を追い抜き世界一となって2年弱のトヨタが「衰退の悪循環に陥る可能性がある」と述べた豊田章男社長の言葉を引用。
(1)最大市場の米国では、フロアマットに引っかかり、事故が起きる可能性があるアクセルペダルの大量無償交換を機に「車両の安全性に厄介な疑問を投げかけた」
(2)中国など急成長する新興国市場で出遅れた
(3)看板のハイブリッド技術も次世代技術で先を争う他のメーカーに脅かされている。
と、トヨタにとって「不愉快な事実」(産経)を列挙している。
さらに、トヨタの失敗は「量を追求し、顧客第一に重きを置き損なった結果、質に対する評判を落としてしまった」と酷評する。この“超辛口”特集を読んで憤慨するトヨタの関係者も多いことだろうが、的を射た“鋭い記事”も盛り込まれているだけに「そんな“バナナ”?」と一笑に付せないようだ。