ダイムラーは15日、メルセデスベンツ『Eクラスカブリオレ』を発表した。ダイムラーが新たに公表した新型の写真から、そのディティールを紹介する。
新型は「Eクラスクーペ」をベースに開発。従来の『CLKカブリオレ』の後継車に位置づけられる4シーターオープンだ。2010年1月11日に開幕するデトロイトモーターショーで正式発表される。
ルーフはBMW『3シリーズカブリオレ』の電動メタルルーフとは異なり、アウディ『A5カブリオレ』と同様の電動ソフトトップを採用。幌は厚さ23mmの耐候性に配慮したもので、トップの開閉時間は約20秒。40km/h以下なら、走行中でも開閉ができる。
世界初の「エアキャップ」も装備。これはフロントウインドスクリーン上部のスポイラーと、後席ヘッドレスト後方のディフレクターで構成されるもので、センターコンソールのスイッチを押せば、スポイラーが60mmリフトアップ。オープン走行時でも160km/hまで、ほとんどキャビンには風が巻き込まず、快適な移動空間が保たれる。
現行『SL』で実用化した「エアスカーフ」も改良して導入。エアスカーフはシートバックに省電力の超小型セラミックヒーターを内蔵。このヒーターが発生する熱を送風ファンがダクトを通してヘッドレストに送り、ヘッドレストの送風口から温風を吹き出して乗員の首まわりを暖めるシステムだ。新型Eクラスカブリオレでは、外気温や走行速度に応じて、さらに緻密な制御を可能にしている。
幌を閉じた際の静粛性にも気を配り、とくに80km/h以上での車外音や風切り音の室内侵入を徹底的に低減。ダイムラーによると、200km/hレベルでも携帯電話のハンズフリー通話ができるほど、静粛性は高いという。
新型Eクラスカブリオレは、欧州では2010年1月に販売開始。ダイムラーが新たに公開した写真からは、エアキャップの作動状況や、ソフトトップの開閉シーンがチェックできる。