新型ホンダ『アクティ・トラック』の商品説明会で、ある担当者が「あまり大きな声では言えないが」と前置きしながら語っていた話題がある。販売についてだ。
「軽トラのシェアは“2強”というイメージだが、販売台数の数字だけが先行しているという一面もある」と話すその担当者は、某社の地方での販売スタイルについて話した。
「例えば、『支払いは収穫後でいいから』というようなセールスを展開したり、登録台数を先行して伸ばすために、クルマを登録しちゃってからお客さんを探すというスタイルをとっているところもあるようだ。地方に行けば行くほど、さまざまな“戦略”があって、そこにホンダは食い込めないでいる」
そして農業や林業、漁業などを営むユーザの切実な事情もうかがえる。「走行性能や耐久性ではホンダの軽トラが優れているということはユーザも知っているかもしれない。だけど、軽トラはまず値段。数万円の差でも安いほうが選ばれちゃうでしょう。わずかな金額差で他社にとられちゃう」と、同担当者はため息まじりに話していた。