米国新車販売、前年比21.2%減…2009年実績

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民間調査会社のオートデータ社は5日、2009年の米国新車販売の結果を明らかにした。総販売台数は1042万9528台で、2008年の1324万2701台に対して、21.2%減と大幅な減少となった。

米国ビッグ3では、首位のGM(サーブを除く)が206万3039台で、前年比は29.7%減。2008年の22.6%減を上回る落ち込みぶりだ。3位のフォードグループ(ボルボを除く)は161万5799台で、前年比15.3%減。こちらは2008年の20.1%減から持ち直した。一方、5位のクライスラーは93万1402台にとどまり、前年比は35.9%減と2008年の30%減を超える大幅マイナス。この結果、米国ビッグ3の合計シェアは44.2%となり、2008年の47.5%よりも3.3ポイント減少し、史上最低となった。

日本メーカーのビッグ3では、2位のトヨタ自動車が177万0149台を販売。前年比は20.2%減と、2008年の15.4%減よりも悪化した。ベストセラーセダンのトヨタ『カムリ』が18.3%減の35万6824台、『プリウス』が12.1%減の13万9682台と苦戦。しかし、『RAV4』は8.8%増の14万9088台、レクサス『RX』は10.9%増の9万3379台と好調だった。

4位のホンダは、115万0784台を販売。前年比は19.5%減と2008年の7.9%減を超える2桁減だ。主力の『アコード』(日本名:『インスパイア』)が22.2%減の29万0056台、『シビック』が23.5%減の25万9722台と販売を落とした。そんな中、『CR‐V』は3.1%減の19万1214台と、落ち込みを最小限に抑えた。

6位の日産は77万0103台をセールス。前年比は19.1%減と、2008年の10.9%減よりもマイナス幅が拡大した。主力車種の『アルティマ』は24.5%減の20万3568台にとどまったが、『マキシマ』は13.3%増の5万3351台、SUVの『ローグ』は5.7%増の7万7222台と健闘を見せた。

日米ビッグ6の不振を尻目に販売を伸ばしたのが、韓国メーカー2社。7位のヒュンダイは、前年比8.3%増の43万5064台と、2008年の14%減から躍進。8位のキアも9.8%増の30万0063台と、2008年の10.5%減に対して好結果を残した。両社は価格競争力のある小型車や魅力的なローンプログラムなどの効果で、米国市場での存在感を増している。

9位のフォルクスワーゲングループ(アウディなどを含む)は、前年比5.2%減の29万7882台。VWブランドは4.3%減の21万3454台、アウディブランドは5.7%減の8万2716台という結果だ。

10位のBMWは、前年比20.3%減の24万2053台をセールス。BMWブランドは21.1%減の19万6502台、MINIブランドは16.4%減の4万5225台と、両ブランドともに落ち込んだ。

ヒュンダイ、キアとともに、前年実績をクリアした3社に名を連ねたのが11位のスバル。その販売台数は21万6652台で、前年比は15.4%増と全メーカー中、最高の伸び率を達成した。『フォレスター』が28%増の7万7781台、『レガシィアウトバック』が25%増の5万5356台と、扱いやすいボディサイズのSUV系2車が、牽引役を果たした。

12位のマツダは、前年比21.3%減の20万7767台。13位のダイムラー(メルセデスベンツとスマート)は、前年比17.8%減の20万5199台。メルセデスベンツブランドが15.3%減の19万0538台、スマートブランドが40.7%減の1万4595台という結果である。

以下、三菱が44.5%減の5万3986台、スズキが54.4%減の3万8695台、ジャガー&ランドローバーが14.1%減の3万8261台、ポルシェが24.3%減の1万9696台。スウェーデン2社は、ボルボが16%減の6万1435台であるのに対し、サーブは59.4%減の8680台と大幅な減少に見舞われた。

2009年の米国新車販売は、1000万台を超えるのがやっとの状況。前年比で約280万台もの減少は、2008年のドイツの年間販売台数(309万台)に匹敵する。これに対して中国の2009年新車販売は、1300万台を突破したと見られており、あらためて米国の凋落ぶりが鮮明となった。

《森脇稔》

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