GMは5日、キャデラック『CTS-Vクーペ』の概要を明らかにした。6.2リットルV8スーパーチャージャー(556ps、76.2kgm)を搭載。0-96km/h加速は3.9秒という高性能をマークする。
CTS-Vクーペの心臓部は、セダンの『CTS-V』と共通。シボレー『コルベット』の最強グレード、「ZR-1」にも搭載される「LSA型」6.2リットルV8スーパーチャージャーだ。パワフルな「イートン」スーパーチャージャーを得たV8は、最大出力556ps、最大トルク76.2kgmを発生する。
トランスミッションは、6速MTとパドルシフト付き6速AT。0-96km/h加速は3.9秒と一級の性能を実現する。セダンのCTS-Vは2008年5月、ドイツ・ニュルブルクリンクでのタイムアタックにおいて、市販4ドア車として初めて8分を切る7分59秒32を記録。CTS-Vクーペも同様の実力と見ていいだろう。
CTS-Vクーペは、セダンとホイールベースは同数値だが、全長は51mm短く、全高は51mm低い。リアのトレッドは、セダン比で約25mm拡大されている。また、両車の共通パーツはフロントフェンダー、グリル、ヘッドランプ、インパネ、コンソール程度で、それ以外は専用設計。グリルやセンター2本出しのマフラーが、ノーマルのCTSクーペとの識別点だ。
パワフルなエンジンに合わせて、足回りを強化。ブレーキはブレンボ製で、サスペンションは磁性体を使った「マグネティックライドコントロール」が採用される。このサスペンションはツアー、スポーツの2モードが選択可能だ。タイヤは19インチのミシュラン「パイロットスポーツ2」を履く。
キャデラックCTS-Vクーペは、11日に開幕するデトロイトモーターショーで正式発表された後、2010年初夏から米国で販売開始。現地ではBMW『M3クーペ』やアウディ『S5』などと競合する。