オペルは5日、新型『メリーバ』の概要を明らかにした。2代目メリーバはプラットホームを一新。小型MPVで唯一のリア逆ヒンジドアをはじめ、高い機能性を追求する。
新型メリーバは、2008年3月のジュネーブモーターショーで披露された『メリーバコンセプト』のデザインをほぼ踏襲。新型のハイライトは、「フレックスドア」と名づけたリアドアだ。
フレックスドアは、リア側がフロントと逆ヒンジで開閉。最大90度の角度で開き、乗降性を引き上げる。このアイデア自体はマツダ『RX-8』、ロールスロイス『ファントム』『ゴースト』で採用ずみだが、メリーバの場合、前後独立で開閉できるようにしたのがポイント。従来のフロント、リアの順でしか開けない不便さを解消した。
外観はリアサイドガラスの処理が特徴的。室内の写真は公表されていないが、「フレックススペース」と呼ばれるアイデアを導入する。独立3名がけのリアシートは簡単に折り畳め、荷室が拡大できるという。また、センターコンソールには、収納性を高める「フレックスレール」を採用。インパネのデザインは、『インシグニア』『アストラ』など、最新オペル車に共通するテイストとなるようだ。
エンジンはガソリンターボとディーゼルターボの合計6機種で、最大出力は75psから140ps。オペルによると、平均燃費は先代比で15%改善しているという。遅れて、燃費性能を徹底追求した「エコフレックス」グレードが追加される。
新型メリーバは、3月のジュネーブモーターショーで正式発表された後、欧州各国へ投入。生産はスペイン工場で行う。また、南米にはシボレーブランドで発売予定。GMの世界戦略において、新型メリーバは非常に重要な役割を担う。