矢野経済研究所は、小型モータ及び産業用モータの世界市場に関する調査を実施した。
それによると小型モータの2009年度の世界市場規模は79億4427万個の見込み。2008年後半の世界同時不況の影響を受け、引き続きマイナスで推移した模様。ただ、小型モータのアプリケーションは、情報機器、OA機器、AV機器などに加え、自動車、産業機械などへと拡大しており、マイナス成長は一時的なものと分析している。
産業用モータの2009年度世界市場規模は501万9300台の見込み。産業用モータで最も需要が高いサーボモータは、既存の工作機械用途に加え、液晶や半導体製造装置向けが増加傾向にある。また、高効率インダクションモータ、PMモータなど、地球環境問題などから省エネ効果の高い製品ニーズが増加しており、市場の縮小は一時的としている。
2012年度の世界市場規模は小型モータが94億9650万個、産業用モータが566万4700台と予測する。モータの世界市場全体は2010年度以降プラスで推移し、2012年度に2008年度の市場規模レベルに回復すると予測する。
小型モータは、アプリケーションが産業用、自動車用に拡大するのに加え、中国など需要先の広がりにより、市場が成長するため。産業用モータについては、サーボモータが既存の工作機械用途の増加に加え、液晶や半導体製造装置向けで需要拡大、高効率インダクションモータ、PMモータなどの増加が見込まれるため。