クライスラーの「歴史絵巻」CM、その意図は?

自動車 ビジネス 海外マーケット
動画スクリーンショット
動画スクリーンショット 全 8 枚 拡大写真

クライスラーは新年から「Coming home」と題した1分間の企業キャンペーンCMを放映開始した。冒頭のシーンは1930年代と思われる米国。

【画像全8枚】

トラベルバッグを提げた紳士が登場し、1934年に画期的な流線型を採り入れて話題となった『エアフロー』に乗って郊外へと出発する。

ところが運転しているうちに、車は初期のジープに変わっている。引き続き、車はオリジナルの『300』、ミニバン『ボイジャー』などへと変わってゆく。紳士のファッションも、時代に応じて変化してゆく。そして夕刻、彼が家に帰る頃には、車は2010年型「300」セダンになっている、というストーリーだ。 

ただし、紳士のバッグは変わっていない。クライスラーの説明によれば、歴史が繋がっていることと、傘下の全ブランドが今も健在であることを示したものという。

挿入歌のタイトルは「優しい性格」で、「長い旅も、険しい旅も共に……」といったナレーションが重なる。

クライスラーといえば昨2009年は連邦破産法が適用され、フィアットから20%の出資を仰いだことが記憶に新しい。

今回のCMはディーラーからの要望と、いまだ多くの人々はクライスラーが生まれ変わったことを知らないでいるという調査結果に基づいて発案された。実際の制作は、長年クライスラーの広告代理店として実績のあるファロン社が担当した。

クライスラーの新しいマーケティング部長で、伊ランチア・オートモビルズのCEOも兼ねるオリビエ・フランソワは、「私たちは、過去と未来の顧客、そしてサプライヤーや協力者に、私たち(クライスラー)がここにいることを知らしめたい。そして、彼らの信頼と私の名誉を取り戻すことを(このCMに)託している」とコメントしている。

実はフィアットも、年末から本国イタリアで「偉大なフィアット」と題し、創業時から今日に至るフィルムをピックアップした企業CMを放映している。大西洋をまたいで、フィアット-クライスラー連合が、いずれも新年に“ノスタルジーもの”を放映したかたちだ。

だが今年が生き残りの正念場となるかもしれない自動車業界において、この“懐メロ”作戦が正攻法かどうかは疑問が残る。アップルやグーグルが、創業時からの回顧プロモーションを流した話は聞かない。クライスラーやフィアットのイメージ戦略が正しかったどうかは、近い将来答えが出るだろう。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ『N-BOX』改良新型、「CUSTOM」が表情一新…6月22日から先行予約
  2. トヨタが『カローラクロス・ピックアップ』開発中か? 日本市場でヒットの予感
  3. 新型キャンピングカー「AOSAGI」発表へ、YouTuberクピ男氏と日本特種ボディーが共同開発
  4. 雨の季節、濡れた傘をすっきり収納! 車内快適「傘入れ」[特選カーアクセサリー名鑑]
  5. ブレイズの4輪特定小型原付『イーカーゴ』、名古屋本社で試乗会…6月20日から4日間開催
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. ステランティスと中国リープモーター、戦略的提携を拡大…スペイン工場でEV生産へ
  2. 日立製作所、製造業向けAIエージェント「品質ナレッジシステム」開発…トラブル対応事例の検索時間を約9割削減
  3. BYD、Huawei、Xpengが示す中国自動車産業の次なるステージとは…匠新[インタビュー]
  4. スマホで空気圧をチェック、簡単取り付けのキャップ式空気圧センサーが発売
  5. ETASとエレクトロビット、ADAS向け統合ソフトウェア基盤を発表…人とくるまのテクノロジー展 2026
ランキングをもっと見る