BMWグループのMINIは13日、欧州向け『MINI』の2010年モデルを発表した。エントリー仕様の「ONE」に、環境性能を究めた「ミニマリズムライン」が登場した。
現行MINIは、ハッチバック、『クラブマン』、『コンバーチブル』の3シリーズを用意。それぞれに「ONE」「クーパー」「クーパーS」(コンバーチブルにはONEは設定なし)の3つの基本グレードを設定している。
2010年モデルは、すべてのガソリンエンジンを改良。注目はエントリーグレードのONEだ。従来の1.4リットル直4に代えて、1.6リットル直4を搭載する。
この1.6リットル直4には、2種類のチューニングがある。ノーマル版は最大出力75ps/6000rpm、最大トルク14.3kgm/2250rpm。ハイパワー版は最大出力98ps/6000rpm、最大トルク15.6kgm/3000rpm。どちらのユニットも、欧州複合モード燃費は18.52km/リットル、CO2排出量は127g/kmだ。0-100km/h加速と最高速は、ハッチバックの場合、それぞれノーマル版が13.2秒、175km/h、ハイパワー版が10.5秒、186km/hである。
2010年モデルでは、コンバーチブルにもONEを追加。さらに、全モデルのONEグレードに、「ミニマリズムライン」が設定された。ミニマリズムとはMINIのポリシーを表現した造語で、環境性能に配慮しつつ、最大限のパワーとドライバビリティを実現しようという考え方だ。この考え方をストレートに表現したのが、ミニマリズムラインである。
ONEをベースに、アイドリングストップ、ブレーキエネルギー回生システム、6速MTのシフトアップインジケーターなどを採用。エアロダイナミクス性能の向上も図られた。この結果、欧州複合モード燃費19.61km/リットル、CO2排出量は119g/kmという高い環境性能を達成する。外観はペッパーホワイトのグリルとドアミラーキャップが識別点だ。
2010年モデルのMINIは、3月から欧州での販売がスタート。全ガソリンエンジンの排出ガス性能が、欧州のユーロ5と米国のULEV II をクリアしたのも注目できる。