三菱電機、大容量パワーモジュールを開発

自動車 ビジネス 企業動向
電鉄車両駆動システムへのSiC-SBD搭載パワーモジュールの適用イメージ
電鉄車両駆動システムへのSiC-SBD搭載パワーモジュールの適用イメージ 全 1 枚 拡大写真

三菱電機は、次世代パワー半導体材料として期待されているSiC(炭化ケイ素)のダイオードをSi(ケイ素)のIGBTと組み合わせた定格1200A/1700Vの大容量パワーモジュールを開発、これを使ったインバーターで鉄道車両用モーターの300kW駆動を実証した。

SiCを用いたトランジスターやダイオードの低電力損失と優れたスイッチング性能を生かしたインバーターが注目されている。SiCはインバーターの電力変換効率を向上させ、二酸化炭素排出量削減効果があり、インバーターのサイズや重量の面からも実用化ニーズが高かった。

同社は1990年代初頭からSiCデバイスの開発を始め、デバイス性能向上、プロセス改善などを行ってきた。今回、SiのトランジスターとSiCのダイオードを組み合わせ、Siデバイスのみでは実現できない低損失な大容量パワーモジュールを開発したとしている。

開発したパワーモジュールを3個使ったインバーターで、鉄道車両用三相モーターを駆動させ、300kWの出力が得られることを実証した。このインバーターは、従来のSi製鉄道車両用インバーターと比較して、電力損失が最大で約28%削減され、実走行を想定した平均損失でも約18%削減できる。

同社では今後、SiC-SBD搭載パワーモジュールの低損失化と信頼性検証を進め、鉄道車両用などの大容量インバーターの実用化を目指す。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産、新型『エルグランド』世界初公開へ…ジャパンモビリティショー2025
  2. RAYSからコスパ最強シリーズ「RSS」が爆誕!“各車種専用設計”でもうホイール選びは迷わない、冬も夏も即戦力だPR
  3. 日産の新型SUV『テクトン』、写真公開…2026年発売へ
  4. 放置した夏の汚れがニオイに変わる前に! プロ目線で学ぶ車内清掃の正解~Weeklyメンテナンス~
  5. ヤマハ発動機が新型3輪オープンカー、「AIで成長する」2輪車を世界初公開! 大型EVバイクなど16モデルずらり…ジャパンモビリティショー2025
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る