BMWグループのMINIは20日、新型車『MINIカントリーマン』を発表した。動画共有サイトでは、その走行シーンを収めたPR映像が公開されている。
MINIカントリーマンは、1月のデトロイトショーで披露された『ビーチコマーコンセプト』の市販版。MINIならではの愛らしいルックスや高いハンドリング性能はそのままに、ブランド初のSUVを提案するモデルだ。
ボディサイズは全長4097mm、ホイールベース2595mm。ハッチバックと比較すると、全長は400mm、ホイールベースは130mm長い。大型化したボディの恩恵で、室内には大人4名に充分なスペースを確保。リアシートは独立2名がけが標準で、3名がけのベンチシートは無償オプションとなる。
エンジンはMINIシリーズ共通で、ガソリン3、ディーゼル2の合計5ユニットを用意。ブレーキエネルギー回生システム、オンデマンド制御のエンジンマネジメント、アイドリングストップ&シフトアップインジケーター(MT車)など、環境負荷を抑える「ミニマリズム」思想が導入された。
排出ガス性能は、すべて欧州のユーロ5と米国のULEV IIをクリア。トランスミッションは6速MTが基本で、ガソリン車には6速AT「ステップトロニック」が設定される。
ガソリンの最上級グレードが、「クーパーS」。直噴1.6リットル直4ツインスクロールターボは、バルブトロニックとの組み合わせにより、最大出力184ps/5500rpm、最大トルク24.5kgm/1600rpmを発生する。オーバーブーストモードでは、最大トルクが26.5kgmに向上。0 - 100km/h加速7.6秒、最高速215km/h、欧州複合モード燃費15.87km/リットル、CO2排出量146g/kmの実力だ。
サスペンションは前マクファーソンストラット、後ろマルチアーム。クーパーSはスポーツサスペンションが標準だ。駆動方式はFFが基本だが、クーパーSと「クーパーD」には、「ALL4」と呼ぶ4WDを用意。前後の駆動力配分は、50対50から0対100の範囲で可変する。
PR映像には、トップグレードのクーパーSが登場。ハッチバックよりも、ボディはひと回り大きく、重心も高くなっているが、意外にも軽快な走りを披露する。ゴーカート感覚のハンドリングの健在ぶりを示す映像は、動画共有サイトで見ることができる。