【新聞ウォッチ】化学復権の予兆、経団連会長に住友化学の米倉会長

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2010年1月25日付

●ルノーに圧力、仏政府を調査、欧州委(読売・9面)

●自動車新時代・競争の進路:上 新興国市場、覇権のカギ(朝日・5面)

●記者の眼:転換期迎えた自動車産業、エコカーの技術力がカギ(東京・8面)

●電気バス開発に火花「価格の壁」早慶が挑む(東京・11面)

●足踏み景気:問われる回復力、経済政策不安な「空白」(日経・1面)

●ASEAN環境車生産を支援(日経・6面)

●ハイブリッド車モーター、高価な希土類、使用ゼロ三菱電機が開発(日経・13面)

●ラグビートップリーグ、東芝・三洋プレーオフ決勝(日経・31面)

ひとくちコメント

東京地検特捜部による小沢一郎・民主党幹事長への事情聴取が行われ、先週末は騒然としていたが、そんな中、24日付の朝刊各紙が日本経団連の次期会長が内定したことを一斉に報じた。

御手洗冨士夫会長の後任に、米倉弘昌住友化学会長を起用する人事を固めたというものだが、特に読売の読者は「あれ?」と、首を傾げた人も多かったのではないだろうか。

何故なら読売は元旦の1面で「経団連次期会長、東芝・西田氏が有力」という記事を“特報”したからだ。その後発売されたビジネス誌などにも西田氏「絶対本命」というレポートが掲載されるなど、“当確”は間違いないという報道ぶりであった。ところが、フタを開けてみれば、ノーマークの米倉氏が内定。「異例ずくめ、遅れた人選」(日経)となったのである。

異例というのは、慣例の現役副会長からの選任でなく、旧財閥系企業からは初めての起用で、しかも、化学業界からは初代の石川一郎会長(日産化学)以来。さらに、住友化学の連結売上高は2兆円弱。「従来の経団連会長の出身企業より規模が小さい」(読売)という見方もある。

しかし、米倉氏は経団連で会長に次ぐナンバー2の評議員会議長のポスト。奥田碩会長時代に副会長に就任、政財界とのパイプも太く、とりわけ熱心にサポートをしていた。実務型で派手さにはやや欠けるが、地盤沈下の財界の再建役には適役で、それは新素材開発などで自動車メーカーなどからも注目される化学業界の復権にも結びつく。

《福田俊之》

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