BMWは6日、欧州向けの『X5』にマイナーチェンジを施した。エンジンの変更により、BMWの哲学「エフィシエントダイナミクス」(より少ないエネルギーで、より高い性能を)をさらに追求。外観もリファインされ、ダイナミックさを増している。
ガソリン仕様は2グレードで、従来の「xドライブ48i」を「xドライブ50i」に、「xドライブ30i」を「xドライブ35i」に変更。ともに新エンジンを搭載する。
xドライブ50iは、『X6』と共通の直噴4.4リットルV8ツインターボを採用。最大出力407ps/5500 - 6400rpm、最大トルク61.2kgm/1750 - 4500rpmを発生し、従来よりも52psパワーアップ。動力性能は0 - 100km/h加速は1秒短縮して5.5秒、最高速250km/h(リミッター作動)の実力だ。欧州複合モード燃費は8km/リットル、CO2排出量は292g/km。
xドライブ35iは、すでに『3シリーズ』や『5シリーズ』に導入されているN55型直噴3.0リットル直列6気筒シングルターボ(ツインスクロールタイプ)を積む。このエンジンは、バルブトロニックや高精度ダイレクトインジェクションシステムとの組み合わせにより、最大出力306ps/5800rpm、最大トルク40.8kgm/1200 - 5000rpmを発生。0 - 100km/h加速は6.8秒、最高速は235km/h、欧州複合モード燃費は9.9km/リットル、CO2排出量は236g/kmと、パフォーマンスと環境性能を高レベルで両立する。
ディーゼルは、直噴3.0リットル直列6気筒ターボを出力特性に応じて2グレードに積み分ける。「xドライブ30d」と、従来の「xドライブ35d」に代わる「xドライブ40d」の2グレードだ。どちらも、最新のコモンレールダイレクトインジェクションを装備する。
xドライブ30dは、シングルターボ仕様。スペックは245ps/4000rpm、55kgm/1750 - 3000rpmと、従来よりも10psパワーアップ。0‐100km/h加速は0.5秒短縮して7.6秒、最高速は209km/hから222km/hに向上した。欧州複合モード燃費は12.18km/リットルから13.5km/リットルへ、CO2排出量は217g/kmから195g/kmへ、環境性能は約11%引き上げられた。
ツインターボ仕様のxドライブ40dは、最大出力306ps/4400rpm、最大トルク61.2kgm/1500 - 2500rpmと、20psの性能向上。0 - 100km/h加速は0.4秒短縮して6.6秒、最高速は235km/hから236km/hへ進化。欧州複合モード燃費は12km/リットルから13.33km/リットルへ、CO2排出量は220g/kmから198g/kmへ、約11%の環境性能アップを果たしている。
外観は前後バンパー、ヘッドライト&テールランプを変更し、いっそうダイナミックな雰囲気を強調。全車のATは、6速から8速へ進化した。また、全車の排出ガス性能がユーロ5に適合。最新のiドライブも採用する。
新しいX5は、欧州では今春から販売がスタートする予定だ。