もともと独創的かつチャーミングだったボルボ『C30』のスタイルを、新しい表情豊かなマスクがより引き立てている……と思えた。“見せ場”のリヤビューも、ボディ色/黒色部分の比率が変わり、バンパー形状の変更、VOLVOのバラ文字オーナメントの採用などで、車格感を上げた。
ボディ色13色、テキスタイルシート13種、本革シート9種が選択可能になるなど、パーソナライズを強く打ち出すのは、他車(たとえばミニなど)を意識してのことだろう。魅力的なC30が自分仕様に仕立てられるとなれば、「コレください!」の言葉にもチカラが入ろうというものだ。
基本ラインアップは、わかりやすく2リットル+6速デュアルクラッチで295万円の「2.0e Aktiv(アクティブ)」と4気筒の2.5リットルターボ+5速ATの「T5 R-DESIGN(Rデザイン)」の2タイプ。実用前提なら2リットルでもいいが、足回りの設定が見直されたRデザインのキレ味のいい身のこなし、走らせた際のクルマとの一体感、それでいながらの低速からスムースで快適な乗り味が光る。
■5つ星評価(T5 Rデザインにて)
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年より「GOLD CARトップ・ニューカー速報」の取材/執筆を皮切りにフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。