日立産機システムは16日、屋内でのGPS測位ができるIMES(インドア・メッセージング・システム)方式の送信機を製品化したと発表した。
GPSを利用した位置情報は、歩行者ナビゲーションや広告などでの利用が拡大しているものの、GPS信号は地下街など屋内での測位ができないのが難点だった。今回同社は、GPSの電波が受信できなかった屋内でも位置情報を取得できる、屋内用のGPS送信機を製品化した。この技術により、屋内外を問わないシームレスな位置情報サービスの提供が可能になる。
IMES方式は,GPSと同じ信号を用いているため、既存のGPS信号処理チップが利用できるため、新たなアンテナや信号処理ハードウェアの追加は必要無い。
この技術を使ってシームレス位置情報サービスを展開すれば、観光案内などの歩行者ナビゲーション、子どもや高齢者の見守り、モバイル広告、バリアフリー案内、施設点検、従業員の安全監視、災害時の安否確認・避難誘導など多くの公共分野で役立つ。
同社は、設置場所に応じ組込みモジュールを提供し、IMES方式の受信できるGPS受信機メーカと協調し普及を図る。
日立グループは、この送信機とシステムで、2013年に年間120億円の売上げを見込んでいる。