パナソニックのオートモーティブシステムズ社は、ETCの有料道路料金支払い機能に加え、高速道路上での広域な道路交通情報や安全運転支援情報などのDSRC(スポット通信)サ―ビスに対応したDSRC車載器『CY-DSR1000D』を3月23日から発売する。
DSRC(スポット通信)は、路側機と車載器間での狭い範囲を対象とする5.8GHz帯を利用した双方向の無線通信方式で、自動車と道路間での双方向で情報をやりとりするもの。
国内での普及が3000万台に拡大したETCサービスもDSRC通信方式を利用している。DSRC(スポット通信)サービスでは、ETCのデータ伝送方式の4倍の速度の方式で、リアルタイムに大容量の道路交通情報を提供する次世代ITS(高度道路交通システム)の中心となると見られている。
有料駐車場やドライブスルーなどでのICクレジットカードによる決済など、高速道路上での安全運転支援や交通情報提供のほか、サービスの拡大にも活用される見通して、官民で必要なインフラ整備と普及促進が進められている。
同社は今回、DSRC車載器を市場投入してDSRC(スポット通信)サービスの普及を積極的に促すとともに、安心、安全、便利、快適な車社会の実現に貢献していくとしている。
発売するDSRC車載器は、ETC機能を搭載した業界初の単体発話型となる。渋滞や事故などの情報をリアルタイムに、ナビゲーションと接続しなくても車載器のみの単体で音声案内する。また、2010年度内に同社が発売予定のDSRC対応カーナビゲーションと連動し、リアルタイムに配信される情報を音声とあわせて画像で案内する。このほか、有料駐車場やドライブスルーなどの決済サービスにも対応する予定だ。