ひき逃げ事故を起こした米軍人「被害者が事故を回避するべき」

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昨年11月、沖縄県読谷村で発生した死亡ひき逃げ事件について、自動車運転過失致死や道路交通法違反の罪に問われたアメリカ陸軍に所属する27歳の男に対する初公判が24日、那覇地裁で開かれた。被告はひき逃げについては無罪を主張している。

被告弁護側は、被害者が夜明け前に街灯の無い「暗い道路」を歩いていたにも関わらず、黒っぽい衣服を着用していた点について指摘。「被害者自らが反射材のついた衣服を着用するなどして、積極的に事故遭遇を回避する策を取るべきだった」と主張した。

さらに被告側は「事故には予見性が無かった」とも主張。運転上の過失を否定するとともに、「被告は事故後に被害者を探したが、発見には至らなかった。発見できない以上、必要な救護義務は生じない」として、「ひき逃げが成立しない」ことを強調。これを根拠として無罪を訴えている。

起訴状によると、問題の事故は2009年11月7日に発生した。同日の夕方、読谷村楚辺(N26.23.9.0/E127.44.20.5)付近の村道を散歩していた人から「道路沿いの雑木林に頭から血を流した男性が倒れている」との通報が寄せられた。

男性はすでに死亡。発見時には死後数時間が経過しており、その後の調べで現場近くに住む66歳の男性と判明。同日早朝に散歩していた際にクルマにひき逃げされたこともわかった。警察は後にアメリカ軍人の男を逮捕している。

24日に那覇地裁で開かれた初公判で、被告は死亡事故を起こしたことについては認めたが、ひき逃げについては「刑事事件として起訴されるような重大な過失を犯した覚えはない」として否認した。

《石田真一》

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