気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2010年3月8日付
●住宅エコポイントきょうから、最高30万円分(朝日・1面)
●佐川急便元係長、1100万円詐欺容疑(朝日・31面)
●エコで勝負:電動ハイブリッド自転車、「エネループバイク」三洋電機(毎日・9面)
●車は「エコ色」カワセミブルー、ウグイス、メタリック、タブーの「きなこ」も登場(産経・3面)
●内閣支持率続落36%、世論調査(東京・1面)
●記者の眼:米公聴会のトヨタ社長証言「内向き」姿勢、心に響かず(東京・9面)
●経営の視点:リコール問題の教訓、工場外に「カイゼン」拡大を(日経・9面)
ひとくちコメント
新年度を控えて主要企業のトップ交代人事が相次いでいるが、ダイハツ工業は箕浦輝幸社長が退任し、伊奈功一副社長を新社長に昇格させる人事を固めた。
6日付の朝刊で読売、日経などが報じ、他紙も夕刊などで取り上げている。箕浦氏は2004年にトヨタ自動車の専務からダイハツに副社長として移り、2005年に社長に就任。2006年度には32年ぶりに軽自動車販売でスズキを抜き悲願のシェアトップに躍り出た、その立役者。
ダイハツの社長交代はこれまでも一部の全国紙が別の副社長の名前で“新聞辞令”を発表したことがあったが、伊奈副社長の社長昇格が内定したことで、その記事は結果的に“誤報”となってしまった。
伊奈副社長もトヨタ出身で、2009年6月には専務から次期社長含みでダイハツの副社長に就任した。トヨタではグローバル生産推進センター長を務め、海外の工場生産の品質向上や人材育成などに取り組むなど生産技術に明るい。6月の株主総会後の取締役会で正式に決める予定だが、箕浦氏はトヨタグループ内の別会社に移り、白水宏典会長は留任する方向で調整中という。
ただ、リコール問題で揺れる親会社のトヨタは、豊田章男社長が米公聴会に出席した2月24日を「再出発の日」とするなど、全社一丸となって信頼回復に努めることを誓っている。このため、現在の経営体制を再構築することも予想されるだけに、グループを含めた首脳人事の動きにはしばらく目が離せない。