【スズキ キザシ 試乗】味付けしだいでは大化け…森口将之

試乗記 国産車
キザシ
キザシ 全 6 枚 拡大写真

凝縮感のあるデザインに、強靭なボディ、締め上げられたシャシー。アスリートを思わせるセダンだ。その持ち味が生きるのは高速道路。直進安定性は完全に国産車の枠を超えている。山道でも身のこなしは素直だし、ボディやシャシーの剛性感は欧州車レベルで、こちらもいい意味で日本車らしくない。

【画像全6枚】

ただ235/45R18というタイヤはオーバースペックじゃないかと。乗り心地が快適になるのは100km/h以上だし、ウェット路面での接地感にも不満が残る。北米仕様では3サイズ用意されるうち、中間の215/55R17あたりが適役では?という気がした。

逆にスポーツイメージをアピールするなら、エンジンはレスポンスやサウンドチューンにも気を配り、インテリアはもっと挑発的に仕立てて、「キザシ・スポーツ」として売ってもよかったんじゃないかと思う。

スズキにとっては初のDセグメント、未知の分野だけに、どういう方向を目指すか迷いがあったのだろう。でも素材はいいので味付けしだいで大化けする可能性はある。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

森口将之|モータージャーナリスト
試乗会以外でヨーロッパに足を運ぶことも多く、自動車以外を含めた欧州の交通事情にも精通している。雑誌、インターネット、ラジオなどさまざまなメディアで活動中。著書に『クルマ社会のリ・デザイン』(共著)、『パリ流 環境社会への挑戦』など。

《森口将之》

【注目の記事】[PR]

レスポンス公式TikTok

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 分割式で取り付け簡単、MAXWINの金属製スノーチェーン「K-TIR08」発売
  2. 日産、小型ミニバン『グラバイト』予告…2026年インド発売へ
  3. 【VW ID.4 4000km試乗】「VWらしさ爆裂」さすがの長距離性能、BEVとしての魅力は[前編]
  4. マツダ『CX-3』終焉は近い? ガソリンとディーゼル2種に集約、SNSではさまざまな考察飛び交う
  5. 三菱『デリカD:5』19年目の大幅改良で「原点回帰」、期待されるフルモデルチェンジは? 開発責任者「デリカを終わらせてはいけない」
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る