カーボン繊維強化型入れ歯 世界初、商品化

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カーボン繊維強化型入れ歯
カーボン繊維強化型入れ歯 全 1 枚 拡大写真

入れ歯専門歯科の医療法人中道会大前歯科医院(大阪府豊中市、理事長:大前太美雄)では、従来の入れ歯より曲げ強度で1.5倍、引っ張り強度で2倍の強度を持つカーボン繊維強化型入れ歯を、世界で初めて商品化した。

歯を失った部分の治療としてインプラントが注目されているが、大前歯科医院によると、さまざまな理由によりインプラント手術が出来ない場合も多く、入れ歯の需要が高まっているという。日本の入れ歯人口は厚労省の調査によると2200万人。およそ6人に1人が入れ歯装着者で、またそのうちの1000万人が総入れ歯だ。

入れ歯は、歯を失った人の歯や歯肉を補い再現し、食事や会話、見栄えなど生活に無くてはならないものだが、従来品は二つに割れるなどして使用不能になることがあった。

今回用いたカーボン繊維は、高強度でしなやか、そして軽量なので航空機やレーシングカーなどにも用いられている。しかし、入れ歯のように一人一人の歯肉の形状に合わせてカーボンを加工する事は作業的にも、コスト的にも困難だった。

大前歯科医院では、小ロット対応のカーボン繊維の加工法を開発し、入れ歯の床部分(厚さ約1mm)にカーボン繊維(厚さ0.25mm)を組み入れることに成功し、世界で初めてカーボン繊維強化型入れ歯を商品化した。

現在、高強度の入れ歯としては、入れ歯の一部分が金属プレートで構成される金属床が主流だが、健康や安全のために、口の中で金属を用いないメタルフリーを希望する人も多く、カーボン繊維強化型は金属床に代わる入れ歯となる。

またカーボン繊維強化型は従来の入れ歯の約3分の2の厚みで同強度なので、そのぶん厚さが薄い、違和感の少ない入れ歯を製作することも可能だ。さらにカーボン繊維は熱伝導率も従来型より高いので、食物の温度を歯肉で感じやすく、従来の入れ歯より食事を美味しく感じられるという。

《高木啓》

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