幻の ASIMO 開発機「P4」を展示!

自動車 ビジネス 国内マーケット
ロボットファンは要注目の幻の機体P4。かつてはP3改良型試作機と呼ばれた、ASIMO発表直前の機体
ロボットファンは要注目の幻の機体P4。かつてはP3改良型試作機と呼ばれた、ASIMO発表直前の機体 全 11 枚 拡大写真

ツインリンクもてぎは、展示施設やアトラクションなどの新設および移設を行い、20日にリニューアルオープンした。

『ASIMO』とその誕生までに開発されたプロトタイプのロボットたちも、従来は展示・体験施設のファンファンラボにあったが、日本でも有数の自動車・バイク展示施設のホンダコレクションホールに移設、燃料電池自動車『FCXクラリティ』などと合わせて、学習エリアにて展示されることとなった。

そして移設に際して新たに仲間に加わったのが、ロボット好きにとっては目玉展示となる、幻の機体「P4」だ。

従来、ASIMO開発において、初代(2000年11月発表)の直前のプロトタイプといったら、「P3」(1997年9月発表)というのが一般的な認識である。ホンダのASIMO公式ウェブサイトでもP3となっているし、これまでファンファンラボでの展示でも、やはりP3だった。つまり今回展示されたP4は、幻ともいえるロボットなのだ。

ただし、今回が初出かというと実はそうではなく、正体は、発表された2000年当時は「P3改良型試作機」という名称で公開されたロボット。

身長はP3と同じ1600mmだが、体重が130kgから一気に80kgまで落とされており、P3から初代ASIMO(120cm・52kg)への中間的な機体であることがわかる。デザインは、確かにP3と呼ぶにはかなり異なっており、体重が50kgも軽くなっているように、P3よりも細身だ。また、胸や肩、足首と甲に鮮やかな紫色のカバーが使用されている。

性能面でもP3から大きくアップしており、サーボ(モーター)の数が増えている。P3は頭2、腕7×2、手1×2、脚6×2の合計30個だったが、P4は手2×2と増やされた上、腰に2つ新設され、合計34個になった。

ちなみに初代ASIMOは逆にP3からも減っており、頭2、腕5×2、手1×2、脚6×2の合計26個となっている。2005年12月発表の現行型ASIMOは、頭3、腕7×2、手2×2、腰1、脚6×2で、合計数は再びP4と同じ34に戻っている形だ。

P4は、腰に関節が用意されたことで、P3ができなかった上体のひねりや回転が可能になったことが特徴。そのほかにP3より進化した機能としては、容易な方向転換やダンスステップなどの自在歩行、腕の運動機能向上がある。ASIMOで披露されている機能の一部が、P4で実装されたというわけだ。

ASIMOたちロボットの移設に伴い、従来ファンファンラボで実施されていた、ASIMOスーパーライブなどASIMOによるショーはコレクションホールで実施される。また、ロボットの展示の他、開発者による開発ストーリーや説明を聞ける「ASIMOストーリー」、ASIMOの機能を説明してくれる「メカニズムインデックス」、ASIMOの二足歩行を身体で学べる「バランスゲーム」なども移設。ASIMOのことを学びたければ、ホンダコレクションホールの学習エリアという形で充実している。

今年はASIMO生誕10周年なので、3代目も期待されるところ。ぜひモデルチェンジをして、新たな外観と新機能を披露してほしい。

《デイビー日高》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 宮崎「シーガイア」にサーキットがオープン! セグウェイの「電動ゴーカート」を日本初導入
  3. 日産『ムラーノ』新型、米IIHSで最高の安全性評価
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. ホンダ『ヴェゼル』の「RS」グレードを先取り!? インドネシアで新型『HR-V』発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. シェフラーがヴィテスコ合併後初の出展、ポートフォリオ拡大と顧客対応力をアピール…人とくるまのテクノロジー展2025
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る