NUMMIの買収に新興企業が名乗り---EV生産?

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カリフォルニア州の新興電気自動車メーカー、オーリカ・モータースが11日「GMとトヨタの合弁工場であり、既に閉鎖が決定しているNUMMI跡地で自社製品の生産に当たる」と同社サイト内で発表。

同社では「工場を再開することで多くの雇用を救済出来る。政府支援などを得るために多くの賛同者からの支援を期待する」としており、オンラインでも署名活動などが行えるようになっている。

エコロジー関連情報サイトのグリーン・ビート他によれば、「電気自動車のベンチャ−企業オーリカ・モータースは、閉鎖が決定しているNUMMI工場跡地を買収し、自社製の電気自動車を2年以内に生産開始する」、「販売価格は4万 - 5万ドル程度を目指し、他社の競合製品に比べて十分な価格競争力を持たせる」、「最終的に4種の車体、セダン/SUV/ピックアップ/スポーツカーを市場に提供する」とある。

GMの倒産とそれに伴うトヨタの撤退にともない閉鎖が決定したNUMMI工場の将来については、やはりEVベンチャーのフィスカーが買収を目指していると昨年報道されていた。

フィスカーは政府などから多額の出資を得ていることや、やはり政府からの出資を得ている先端バッテリーメーカーA123社との契約交渉も進んでいる噂されていることから、NUMMI買収の最有力候補と見られていたが、最終的にはGMの休眠工場を買収する決定を下している。

またNUMMI買収にはやはり米国電気自動車ベンチャーのテスラや、GMが開発中のプラグインハイブリッド車、シボレー『ボルト』の生産が行われるのではないかとも報道されていた。

またNUMMIの閉鎖にともない、4700名の従業員が失業しているため、何らかの形での自動車生産の再開が切望されている。ただし、NUMMI買収にはその債務整理を担当するモーターズ・リクイデーション社やユナイテッド・オート・ワークス社の承認を必要とするため、交渉は新興企業にとっては非常な困難が予想される。

オーリカ・モータースはカリフォルニア州に本拠を置く従業員8名の零細ベンチャ−企業。「過去4年に渡って1回の充電当たりの走行距離を伸ばす技術の開発に注力してきた」とされている。

同社がどこから資金を調達するのかなどについては一切明らかにされておらず、同社のマネージャー、マット・ピタギゴーラ氏によれば「民間の投資機関より既に数百万ドルを調達している」、「個人投資家などからの更なる資金調達を目指している」とされているが、フィスカーやテスラでさえ既に数百人の従業員を擁することなどから、同社の計画の実現性には大きな疑問が持たれている。

一部では実は同社はオバマ大統領が推進するグリーンニューディール政策による政府からの出資金を調達することだけが目的ではないかという見方もあり、NUMMIの買収については慎重な対応を望む声も強い。

《NYCOARA, Inc. 田中秀憲》

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