23日夜、愛知県名古屋市南区内の県道を軽乗用車が逆走。順走していた乗用車と正面衝突した。クルマはそのまま逃走し、約300mを走る間に2回の追突事故を起こした。運転していた女性は収容先の病院で死亡している。
愛知県警・南署によると、事故が起きたのは23日の午後8時ごろ。名古屋市南区砂口町(N35.5.27.5/E136.56.42.8)付近の県道で、軽乗用車が対向車線側へ進入して逆走。これに気づいて停車していた順走側の乗用車と正面衝突した。
軽乗用車は衝突後に自車線に戻って逃走。約150m先で信号待ちの車列に追突したが、右折車線に出て直進。さらに150m離れた場所で別のクルマに追突してようやく停止した。
逆走車を運転していた同区内に在住する40歳の女性は腹部を強打。近くの病院に収容されたが、まもなく死亡。事故に巻き込まれたクルマは合計5台で、このうち最初の追突に巻き込まれたクルマに同乗していた14歳の女子中学生2人が打撲などの軽傷を負っている。
現場は時間帯によってセンターラインが移動する「中央線変移区間」が導入されている。事故当時は東行きが2車線、西行きが1車線だった。逆走車は1車線だった西行き車線に進入していた。センターラインの変移に気がつかないクルマの逆走はたまに見られるというが、対向車線へ完全に進入するケースは珍しいという。