【アジアンタイヤ 実力検証 総括編】快適性重視ならば有名メーカー製を

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サイドウォールのSTARFIREロゴ
サイドウォールのSTARFIREロゴ 全 6 枚 拡大写真

短距離利用中心でコスト意識の高いユーザーに浸透

今回のインプレでアジアンタイヤ「スターファイア」のコストパフォーマンスは実感できたが、実際の売れ行きはどうなのだろうか。スターファイア(STARFIRE)タイヤを扱っているフジ・コーポレーション「フジスペシャルブランド横浜店」販売部マネージャーの板垣大輔氏に販売状況を聞いた。

「当店は横浜という立地で高級タイヤが比較的売れる傾向にあるため、それほど数は出ていませんが、郊外店ではスターファイアはかなりの売れ行きを示しています。なんといっても有名ブランド品と比べて値段が半額程度ですから」と語る。セダン対応の定番サイズとも言える195/65 R15なら1万9800円、205/55 R16なら2万4200円、そして215/45 R17でも2万3600円(いずれも4本セット価格、工賃別)と、大径サイズほど割安感が大きいのだ。

速度レンジの比較的低い短距離の移動が中心で、クルマへの出費にシビアな層がこうした“性能はそこそこだが圧倒的に安いアジアンタイヤ”の購入中心層を占めていることは想像できる。

ただ、板垣氏によれば「アジアンタイヤを目当てに来店しても、結果的に国産ブランドをお買い上げになることもあります」という。短時間の試乗でも分かったように、あくまでも“価格に比べれば”満足できる性能であって、静粛性や乗り心地の面、さらにスポーツ走行時のグリップ性能で有名ブランドタイヤと同等レベルまでには至っていないからだ。

また、トレッドやサイドウォールのデザインがひまひとつスタイリッシュさに欠けることも、とくにドレスアップ志向の高いユーザーには気になるポイントになるだろう。

◆格安タイヤの選択も視野に

原油価格の高騰を引きずって高止まりしているタイヤ市場に殴り込んできたアジアンタイヤだが、“日常使いでは必要十分な性能”と“二分の一から三分の一の価格”という両面で着実に販売を延ばしていることは納得できた。安全面で大きなトラブルが発生しない限りは、今後も市場拡大は続くだろう。

数年前来履きっぱなしでゴムが硬化したタイヤや、溝がなくなってツルツルのタイヤを履きつづけているくらいならば、格安タイヤとは言え新品のタイヤを履いたほうが絶対に安全だ。春のドライブシーズンや梅雨の時期も控えており、改めて愛車に装着したタイヤの残り溝や摩耗具合いをチェックしておきたい。

《北島友和》

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