出光興産と出光ユニテックは、シンジオタクチックポリスチレン樹脂「ザレック」フィルムの開発に成功した。今後、出光ユニテックはザレックフィルムの事業化に向けてサンプル出荷を開始する。
ザレックは、シンジオタクチックポリスチレン樹脂の商品名。同社は、ザレックの新たな市場開拓を目的に、昨年秋に出光興産千葉工場にある機能材料研究所内に大型二軸延伸フィルム成形機を設置し、両社共同でフィルム化の研究を進めてきた。
ザレックは、耐熱性、電気特性、耐湿性、剥離性などに優れた低比重のエンジニアリングプラスチックで、これまで自動車電装分野、高級家電分野などに幅広く採用されてきた。今回のフィルム開発の成功により、絶縁体フィルムなどの電気電子分野やプリント基盤用などの製造工程用フィルムなど、各種工業用フィルム分野で市場展開が可能となるとしている。