BMWは31日、『5シリーズセダン』のロングホイールベース仕様車を発表した。全長を140mm伸ばしたロングボディモデルは、中国市場だけで販売される。
中国では、役人や富裕層の間で、ロングホイールベースのセダンが人気。アウディは『A6』と『A4』、ボルボは『S80』に、中国専用のロングホイールベース車を投入し、好評を博している。そこでBMWも、新型5シリーズの中国発売に合わせ、ロングボディを設定した。
ボディサイズは、全長5039×全幅1860×全高1471mm、ホイールベース3108mm。ホイールベースは、通常の5シリーズに対して140mm延長され、生まれた空間は、すべて後席乗員のゆとり向上に振り向けられた。BMWは「ハイコンフォートリアシート」を専用開発。さらにオプションで、4ゾーンオートエアコン、後席用エンターテインメント、冷蔵庫、電動ブラインド、格納式テーブルと、至れり尽くせりの装備が用意される。
エンジンはガソリン直列6気筒のみで、最大出力は204 - 306ps。トップグレードの「535Li」には、ダイナミックドライブコントロールが採用される。また全車がBMWの哲学、「エフィシエントダイナミクス(より少ないエネルギーで、より高い環境性能を)」を導入。ブレーキエネルギー回生システムやオンデマンド制御のコンプレッサーなどにより、燃費とCO2排出量は、先代比で最大18%改善された。
5シリーズのロングホイールベース車は、BMWの中国合弁、瀋陽工場で生産。BMWは世界最大市場の中国で、富裕層の取り込みを狙う。