EV 認知度、i-MiEV がトップ ガリバー調べ

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ガリバー自動車研究所は3月30日、電気自動車(EV)に関するユーザーアンケートの結果を発表した。それによるとEVの認知度は、三菱『i-MiEV』が43.9%でトップ、日産『リーフ』が29%で2位となったことがわかった。

同アンケートは3月20日 - 22日の期間、運転免許証を持つ18歳 - 69歳の男女1000人に、インターネットでのアンケートを実施したもの。

「エコカーと聞いて連想するもの」についての設問では、「ハイブリッドカー」と答えた人が84.9%と圧倒的。いっぽうで「電気自動車」と答えた人は67.7%で2位となった。身近なものになりつつあるハイブリッド(HV)に対し、EVはまだ殆ど出回っていないにも関わらず3人に2人がEVをイメージしており、関心度の高さが伺える。

ブランドではやはりHVを販売しているトヨタが37.1%、ホンダが25.4%と高く、HVを販売していない日産は8.4%と低かった。

「エコカーに求めるもの」についての設問では、「燃費の良さ」が85.3%でトップ。「価格の安さ」が63.7%で2位となった。3位が「環境へのやさしさ」となり、コストに直結する具体的な数字に関心度が高いことがわかる。また、「ひと目でエコカーとわかるスタイル」と答えた人は3.1%と、デザインにはこだわらないということがわかった。

「エコカーが欲しいか」との問いでは62.5%が「欲しい」と答えた。ただし、うち49.4%は「用途や好みに合う範囲で」と答えており、積極的にエコカーを欲しいと思う人は13.1%という結果となり、「エコ=売れる」というわけではないことが読み取れる。

EVの認知度については三菱i-MiEVが44.9%でトップとなった。日産リーフが29.6%で2位。昨年よりリース販売とはいえ市場に流通しており、多くのメディアでも取り上げられているi-MiEVの認知度がやはり高かった。リーフについてはまだ発売していないにも関わらず、既に国内で販売している「ジラソーレ」や「CT&T」のEVよりも認知度が高い。いっぽうで、日本では正式に販売されていない『テスラロードスター』がリーフに次ぐ認知度となった点も興味深い。

「EVに求めるもの」では「価格の安さ」が70.9%でトップ。「同クラスガソリン車と同等の価格」を求める人が46.1%を占めた。アンケート実施時にはまだリーフ、i-MiEVの個人向け販売価格は発表されていなかったため、新たな価格発表によりこれが変動する可能性もある。2位は「航続距離の長さ」で61.4%。i-MiEV、リーフともに航続距離は約160kmとされているのに対し、「300km以上ほしい」と答えた人が半数以上となったことからも航続距離の改善が普及の大きなカギと見ることができる。

「次に購入するクルマ」については、HVと答えた人が54.9%で半数以上だった。EVと答えた人は22.2%で、実際の供給量を考えると購入希望が多いことがわかった。またプラグインハイブリッド(PHV)と答えた人は13.9%だった。

3月30日、12月に発売予定の日産リーフの価格が376万円と発表、同日三菱i-MiEVが398万円へ値下げするなど、早くも低価格化合戦が繰り広げられている。これ以外にもインホイールモーター技術を使用したシムドライブや、鳥取にEV量産工場の建設を進めるナノオプトニクスエナジーなど、産学連携でのEV開発も複数進められており、さらなる低価格化も見込まれる。「EV元年」とも言われる2010年のEV市場動向が、10年先のクルマ社会を大きく左右すると見られている。いよいよ本格化する各社のEV普及施策に注目だ。

《宮崎壮人》

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