丸紅、インドでタイヤ原料を合弁で生産

自動車 ビジネス 企業動向

丸紅は、自動車需要の成長が見込まれるインドで、インディア・オイル・コーポレーション(IOCL)と、台湾TSRCコーポレーションと共同で、自動車タイヤの原料であるスチレンブタジエンゴム(SBR)を合弁で製造することで合意した。

SBRは、タイヤ製造の主要原料の一つで、インドでの需要拡大を狙って、丸紅にとってインド国内初のSBR事業を展開する。

合弁工場は「インディア・シンセティック・ラバー」で資本金は約2億ドル。IOCLが50%、TSRCが30%、丸紅が20%出資する。工場の稼動開始は2012年の予定。

IOCLはインド国営石油会社で、インド国内に8か所の製油所を持ち、石油化学事業も拡大している。デリー市郊外のハリアナ州パニパットでナフサクラッカーを建設しており、今春に稼働する予定。このクラッカーから副産物として産出されるブタジエンがSBRの原料となる。TSRCは台湾の合成ゴムメーカーで、丸紅とは中国・タイですでに合弁事業を行っている。

丸紅は、ブタジエンの有効利用を模索していたIOCLと、インド進出を狙っていたTSRCを引き合わせ、交渉してきた。IOCLのクラッカーから産出されるブタジエンを原料とし、隣接地にSBRプラントを建設、TSRCの技術でSBRを生産する。

インド国内でSBRは全量輸入に依存しており、インドに進出しているタイヤーメーカーに売り込む。

《レスポンス編集部》

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