【新聞ウォッチ】ダイムラーとの提携を先導した日産ゴーン社長の野心

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ゴーン社長
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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2010年4月8日付

●日産・ルノーとダイムラー、エコカーで共同開発、提携発表 相互に3.1%出資(読売・1面)

●GM赤字額大幅に減少、販売台数は10%減(読売・9面)

●首都高500円、上限1000円、時間割引廃止、国交省(朝日・1面)

●社説:自動車再編、エコカーの世紀へ加速へ(朝日・3面)

●富士通2役員を追及、辞任問題野副元社長、提訴へ(朝日・13面)

●販売奨励策、4月も継続、米トヨタ(朝日・13面)

●学生就職志望ランキング、JTBが首位、日航は圏外に(朝日・37面)

●車の電動窓でけが、05年から乳幼児、都内で9件(朝日・38面)

●核心:自動車再編加速、「環境」軸に生き残り、膨らむ開発費助け合い(東京・3面)

●トヨタに追加制裁も、米運輸長官、厳正な調査継続(東京・6面)

●次世代送電網、全国5000世帯で試行、横浜など4地域、トヨタや新日鉄参加(日経・1面)

●3月中国新車販売、日産好調、トヨタ伸び悩み(日経・9面)

●トヨタ社長「品質管理徹底は基本」投資家向け説明会、制裁金には触れず(日経・9面)

●ガソリン価格5週連続上昇(日経・9面)

ひとくちコメント

日産自動車・と仏ルノー連合と独ダイムラーが資本・業務提携したことを正式発表した。すでに、詳しい“憶測記事”が飛び交っていたので新鮮味に欠ける発表内容だったが、それでも、きょうの読売、毎日、東京が1面トップ、産経を除く朝日、日経も1面準トップで報じている。

また、読売と朝日は「自動車再編」をキーワードに社説のテーマにも取り上げたほか、各紙とも経済面などで解説記事を大きく掲載している。

関連記事を含めた見出しを比べると、各紙とも「エコカー共同開発」がメインで、両陣営で株式を3.1%ずつ持ち合うことについては「弱点補完、緩やか提携」(朝日),「守りの提携」(読売)、「実利重視」(日経)などと、経営の自由度を残した提携であることを指摘している。

紙面では「勝ち組連合」となるための課題についても言及。読売は「今後の成長が期待される新興国市場で、3社の足場は盤石とは言い難い」と指摘、「信頼関係を築くのに時間がかかる可能性もある」としている。

毎日も「緩やかな提携の場合、両社の利害調整が難航し、コスト削減や開発費の分担がうまく進まない可能性がある」とみている。日経は「新興国の開拓」と「環境車の開発」でどこまで踏み込んだ協力ができるのかを課題に上げている。

今回の提携劇を先導したカルロス・ゴーン社長には4年前に米GMの資本提携が不発に終わった経験もある。毎日が検証しているように「自動車市場での覇権獲得へ執念を見せた」(毎日)というゴーン氏の野心が実を結んだともいえそうだ。

《福田俊之》

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