[小林可夢偉、語る]まずは中団のトップ

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小林可夢偉
小林可夢偉 全 6 枚 拡大写真

今シーズン、初めてフル参戦ドライバーとしてF1を戦っている小林可夢偉(ザウバー・フェラーリ)が、第3戦マレーシアGPと第4戦中国GPとの間を縫って一時帰国。シーズン序盤の報告をするとともに、現状唯一の日本人戦士として、10月の日本GP(10日決勝/鈴鹿)までにチームともども「中団のトップ」へと躍進する旨を誓った。

昨年の終盤2戦にトヨタF1チーム(当時)から出走、デビュー2戦目のアブダビGPでは内容の濃い6位入賞を果たすなどし、日本勢の撤退や参戦断念の報が相次ぐなか、実力でレギュラーシートを得たのが小林だ。

「実力があってもシートを得るのが難しいなか、ペーター・ザウバー(チーム創始者)が僕を信用してくれた。日本人としての誇りをもって、日本のモータースポーツがレベルアップしたことを、僕が証明したい」

日本代表としての“決意”も改まった。「トレーニングにしても、何にしても、(トヨタの)育成ドライバーだった甘えで、正直、今までは妥協してしまうようなところもあった。でも、今はすべてにおいてプロフェッショナルにならなければいけない立場。すべて完璧にしないといけない。そういうふうに気持ちを切り替えています」

移籍後のテストも概ね順調で、本人も、ファンも、大きな期待を持って開幕を迎えた。ところがマシンの戦闘力は今ひとつのうえ、信頼性までもが覚束ない状態で、序盤3レースはすべてリタイア。だが、小林は次戦以降に大きな希望を抱いている。

「新しいテクニカルディレクターのジェームス・キーが本格的に動くことになりますからね。(キーの前任チームである)フォースインディアが今、速いことも考えても、期待できると思います。そういう、チーム内の人間のバージョンアップは(戦力面への影響が)大きいですから」

もちろん、冷静な視点も失わない。「優勝まではいかないかもしれないけど、シーズン後半には中団のトップにいきたい。予算が足りないのは事実だけど、小さいチームならでは“速度”を活かして、自分にもプレッシャーをかけながら、みんなでひとつのゴール(目標)に向かっていきたい」

シーズン後半には、自身7年ぶりの国内でのレース出走となる日本GPが待つ。「そこで中団(のトップ)を争えるようになっていれば、誇りをもって『(自分たちは)頑張った』と言えると思います」。

鈴鹿には『小林可夢偉 特別応援席』も設置される。「ファンのみなさんの応援からは、確実に力をもらっている」と言う小林。鈴鹿での力走に期待すると同時に、中団のトップを目指しての戦いぶりに注目したい。

《遠藤俊幸》

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