【北京モーターショー10】MGからコンセプト…名門復活の狼煙

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MGゼロコンセプト
MGゼロコンセプト 全 12 枚 拡大写真

英国MGは23日、北京モーターショーにおいて、『ゼロコンセプト』を公開した。コンパクトな5ドアハッチバック車の提案で、将来の市販を想定している。

ゼロコンセプトは、英国バーミンガムに拠点を置くMGのグローバルデザインチームが開発。全長は、ほぼ4000mmという小型5ドアハッチバック車だ。現在の世界のトレンドに従い、コンパクトでスタイリッシュなモデルを提案する。

フロントマスクにはMGのアイデンティティを表現。流行のLEDがヘッドライトやテールランプだけでなく、グリルや前後バンパーにも使われた。室内は、クリーン&シンプルながら、フローティングコンソールやタッチスクリーンモニターが特徴。イルミネーションは、スポーティなレッドとしている。

このゼロコンセプトの市販化に関して、MGUKのガイ・ジョーンズ氏は、「このデザインが将来登場する市販車に反映される」とコメント。名門、MG復活へ向けて、重要な意味を持つコンセプトカーといえそうだ。

MGは現在、中国大手の上海汽車(SAIC)の傘下にあるが、もともとは英国のローバーグループに属していた。BMWは2000年、ローバーブランドを売却。BMWから同ブランドをわずか10ポンド(当時の日本円で約1660円)で獲得したのは英国の投資家集団、フェニックスコンソーシアムで、同年、MGローバーとして再出発を切った。

しかし、MGローバー車は基本設計の古さに起因する商品力不足が否めず、販売は低迷。05年には上海汽車との業務提携交渉が決裂し、MGローバーは事実上、破綻した。同年、南京汽車がMGローバーの経営権を取得。MGローバーとの提携に失敗した上海汽車は、ローバー『75』の商標権と製造ラインを買い取り、中国で06年から『栄威750』として生産と販売を開始した。

ところが07年12月、上海汽車が南京汽車を買収。結局、MGローバーブランドは上海汽車の一部門になった。

現在、中国では上海汽車が『MGTF』(旧『MGF』)、『MG7』(旧ローバー75)、『MG3SW』(旧ローバー『200』)を販売中。英国ではMGUKがMGTFの販売を担当している。また昨年4月の上海モーターショーでは、MGブランド久々の新型車、『MG6』を発表。今年末には、英国での販売が開始される予定だ。

《森脇稔》

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