激走タクシー、4000kmをメーターの4割で

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14日に噴火し、欧州の航空網をマヒさせたアイスランド火山。その混乱の中、英国の個人タクシードライバーが、ヒュンダイのミニバン、『i800』で英国とスペインを往復していた。正規料金の4割の料金で請け負ったこの英国人ドライバーを、ヒュンダイが美談として伝えている。

アイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル火山は、今月14日に噴火。もうもうと噴き上がる火山灰の影響で、欧州各国の空港では欠航が相次ぎ、多くの利用客が足止めを食らう非常事態となった。

スペインから帰国できなくなった英国の旅行者の一団が、イギリス・ノーサンプトンシャー州のタクシードライバー、ギャリー・スミスさんに電話をかけてきたのは20日の朝、9時30分。聞けば、22日の朝までに、どうしても英国に戻らなければならない用事があるという。「息子とともに愛車のタクシー、ヒュンダイi800ですぐにスペインに向けて出発したんだ」と、当のギャリー・スミスさん。6人の旅行者とその荷物を積んで、イギリスに向かってくれるタクシーなど、スペインではつかまらなかったようだ。

2人はドライバー交代と給油以外、ほとんど休むことなく、翌21日朝、スペイン・バルセロナに到着。6名のイギリス人旅行者を乗せたi800は再び、来た道を英国へ向けて引き返し、22日の朝、イギリスに無事、戻ってきた。

2日間、英国とスペインを往復した総走行距離は4000km以上。タクシーの料金メーターは、4600ポンド(約67万円)を表示していた。しかしギャリー・スミスさんは、「事前に約束した1850ポンド(約27万円)しか受け取っていないよ。4600ポンド(約67万円)じゃ、あまりにもひどい話だから」と話す。6名で割ると、ひとり当たり300ポンド(約4万5000円)あまりで済んだ計算だ。

ヒュンダイはこの事実を23日、「フェアなタクシードライバー」として、大々的に公表。このこと自体、欧州では火山噴火に乗じた「ぼったくりタクシードライバー」が、いかに多く横行したかを示しているようだ。

《森脇稔》

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