[上海エキスポ10]スマート EVのカーシェアリングを提案

エコカー EV
フォーツーed
フォーツーed 全 2 枚 拡大写真

ダイムラーは28日、5月1日に中国で開幕する「上海ワールドエキスポ2010」に出展すると発表した。ダイムラーのパビリオンでは、スマート『フォーツー』の電気自動車、「フォーツーed」をメインにした展示を行う。

ダイムラーは2008年9月、現行フォーツーのEV仕様、フォーツーed(エレクトロニック・ドライブ)を初公開。リアに置かれるモーターは、最大出力41ps、最大トルク12.2kgmを発生。リアアクスルにレイアウトする2次電池は、提携関係にある米国テスラモータースから供給を受けるリチウムイオンバッテリーで、蓄電容量は16.5kWhだ。

フォーツーed は、0-60km/h加速6.5秒と、ガソリン仕様のフォーツーと同等の加速性能を実現。最高速はリミッターにより、100km/hに制限されるが、シティコミューターとして必要十分な動力性能を備えている。

充電は家庭用の220Vコンセントから行い、5割程度の充電なら約3時間、ひと晩あればフル充電が完了。フル充電時の最大航続距離は約135kmを確保した。ダイムラーの試算によると、電気代が安い夜間に充電すれば、100km走行当たりの電気代は2ユーロ(約250円)で済むという。

フォーツーed の生産は、フランス・アムバッハ工場が担当。すでに先行量産車1000台の生産を開始しており、2009年12月から、ドイツ・ベルリンで行われるEVの大規模実証実験、「eモビリティ」用に車両の引渡しが開始されている。

今回の上海エキスポでは、このフォーツーedを使用したカーシェアリングシステム、「car2go」を提案。

car2goは、すでにドイツと米国において、フォーツーのガソリン&ディーゼルエンジン搭載車を使ったプログラムが導入されており、とても簡単な方法で車両が借りられるのが特徴だ。1回登録しておけば、携帯電話やパソコンから、いつでも車両の予約が可能。電子チップを埋め込んだ免許証をウィンドウの読み取り機にかざすだけで、車両のロックは解除される。

料金体系もシンプル。走行した距離に関係なく、ドイツでは1分につき19ユーロセント(約25円)を課金。1時間なら9.9ユーロ(約1280円)、1日なら49 ユーロ(約6360円)と割安だ。この金額にはガソリン代、保険料、税金が含まれる。車両は市内に限って走行可能。駅や空港などで乗り捨てもできる。

上海エキスポでは、来場者がスマートのEVによるカーシェアリングが体験できるような展示を行う。ダイムラーのトーマス・ウェバー取締役は、「近未来の都市生活者に、最適なモビリティシステムを提案する」とコメントしている。

《森脇稔》

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