ベントレーは4日、新型車『ミュルザンヌ』の今夏発売を前に、最初のオフィシャルプロモーションビデオを公開した。
新型ミュルザンヌは2009年8月、「第59回ペブルビーチコンクールデレガンス」で初公開。ミュルザンヌとは、ルマン24時間レースの行われるフランス・サルトサーキットに由来したネーミングだ。
これは1919年に創業したベントレーが、1924 - 30年、ルマン24時間耐久レースで5回勝利していることと関係がある。全長6kmものストレートの終わりに待ち受ける90度のカーブが、「ミュルザンヌコーナー」である。
ミュルザンヌのルーツは、ベントレー創成期の1930年に発表された『8リッター』。この当時最強のグランドツアラーは、最高速160km/h以上を誇り、31年にかけて100台が生産された。
外観で目を引くのは、8リッターから受け継がれた丸型ヘッドランプ。そのデザインは非常に凝ったもので、LEDのデイタイムランニングライトで縁取られた。ベントレー伝統のフロントグリルと組み合わせられ、新しい表情を作り出している。
全体的なフォルムは、クラシックベントレーを現代流にアレンジしたもので、豊かなフェンダーラインや、優雅さを感じさせるリアビューが特徴。ベントレーの精神、「パワー&スピード」が巧みに表現された。ボディサイズは全長5562×全幅1926×全高1526mm、ホイールベース3266mmだ。
インテリアはベントレーのクラフトマンシップがふんだんに注ぎ込まれた空間。レザーは24種類、ウッドは9種類、カーペットは21色から選択できる。ボディカラーの114色と合わせて、豊富な組み合わせを提供する。
エンジンは新開発の6750cc・V型8気筒ガソリンに、ツインターボを付加したユニット。最大出力512ps、最大トルク104kgmという圧倒的スペックを発揮する。また、8速ATの採用や巡航時に4気筒を休止させることで、旧『アルナージ』比で15%以上、燃費やCO2排出量を改善している。
新型ミュルザンヌは、日本にも今夏上陸し、価格は3250万円。英国スコットランドの美しい風景の中を走る新型を紹介した映像は、動画共有サイトで見ることができる。